先端を掌で撫でると、ぬるぬるとした感触が伝わってくる。
手でつかむとペニスがびくびくと揺れ、喜一の腰がゆらりと揺れる。
舌を耳に差し入れられて、ねっとりとナカをなめ上げられて、
それだけで脳みそがとろけてしまいそうな快感だった。
テレビから流れてくる音は、先ほどまでと違って穏やかになっている。
アクションが終わり、そろそろ映画も終盤に差し掛かっているのだろう。
そのおかげで、二人が動くたびに淫らな水音が響き、
興奮した荒い息が部屋の空間を淫らな空気に変えていた。
「ね、そろそろ……」
我慢できず、かすみが自らのスウェットと下着を下にずらす。
喜一のズボンと下着も下にずらし、腰を揺らしてペニスの先端を足の間にこすりつけた。
ぬちゅ、と体液が合わさる音が聞こえてくる。
ぬ、ぬ、と腰を揺らして足の間でペニスを動かすと、それはびくりと震えた。
喜一の腰も動き、ペニスの先端が割れ目にそって小刻みに動く。
待ち望んだ熱が入ってくる瞬間への期待に、かすみはそっと瞳を下した。
火傷しそうなほどの熱が、膣口へと擦りつけられている。
しかし、待っていてもペニスが挿入される気配がない。
ぬち、ぬち、と淫らな水音を立てているというのに、
濡れそぼった割れ目を往復するだけで押し入ってきてくれないのだ。
「き、いち……?」
「ん?」
「ちょっと……」
腰を揺らしてみても、
喜一は依然として足の間にペニスを挟み、ゆっくりと動かすだけだ。
じれったい刺激に我慢できなくなり、
かすみが手でペニスを膣口にあたるようにずらす――
しかし、手首を喜一につかまれ、身体の前に押し付けられてしまう。
「まだ映画終わってないでしょー」
「み、てるよ、ちゃんと」
「うそ、見てないってわかってるよ?」
耳元でくすくすと笑われて、ぞくりと甘い悪寒が走る。
もうほとんど終わりかけの映画を目で追いかけながら、
とろとろと溢れる愛液がシーツにしみこんでいった。
「はっ、はあ……」
ずっと焦らされていて、性器が痛いくらいに疼いている。
ゆっくりと進む画面を視界に入れながら、
かすみは腰をゆらしてペニスをクリトリスにこすりつけていた。
「あ、あ……っ」
はやく欲しくてたまらない。
涎のように溢れた愛液がペニスをべたべたに濡らし、
小さく腰をゆらす度に聞こえる淫らな水音に、
さらに気持ちが高ぶってしまう。