ちょい待て、と口を挟もうにも「ウィークリーマンションに荷物取りに行かなきゃ」と聞く様子がない。
「俺、多方面でイイ仕事しますから!」
完全に焚き付けられている雄司を……メンタル疲弊気味の私が止めることなんて、できるわけがなかった。
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そして、我々のありとあらゆる『お試し』が始まったわけだ。
衝撃的なことに、雄司との生活はストレスを感じない。
家事のやり方で衝突することも、負担の差で不満が蓄積することもない。
「2人でやれば一緒に休めるじゃないスか。効率っスよ効率」
まるで最初からそうであったかのように、水のように馴染むから。
気を遣わせすぎているかと、何度も確認したが、雄司は否定する。
そして
「どースか? 俺、彼氏としてイイ線いってません?」
「あっあっ、もぉ、わかったからぁ……!」
ソファで、後ろから私を抱きしめて……パジャマの上からふにふにとアソコを揉んでくる。
1人えっちする時に、服の上から揉んだりしないから、自分とは明らかに違う触り方は必要以上に腰にクる……!
雄司の大きくてあたたかい手は、とんとんくにくにって、
しかも、バックハグで感じる雄司の胸板は、分厚くて逞しい。
いつもは明るく犬みたいに溌剌としているくせに、情事を匂わせるように耳元で囁くのは確信犯だ。
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「あぁ……! 耳元、いやぁ……」
ぞわぞわぁって、くすぐったいものが子宮に溜まってしまう。
「なんで? えっちになっちゃうから?」
「わか、っているなら、やめっ……んぁっ!」
首筋、うなじ……耳の後ろ。
吐息にすら反応してしまう、皮膚の薄い部位。
ぞわぞわと走るくすぐったさが、苦手だと……
気持ちよくなってしまうと、雄司は既に知っている。
つい快楽に流されてしまいそうで……
ぷにぷにもみもみとアソコを揉まれる気持ち良さと、恥ずかしさと、
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………
実は私。
居候生活一週間目で、既に雄司に食われてしまった。
食われてしまったが、
「彼氏にしてくれなきゃ最後まではしないッス」
と宣言された。
つまり、挿入はされていないが、えっちはしているという……。
え、あんたはそれでイイの?生殺しじゃない?
っていう展開だ。