ラブラブ

映画より、セックスに溺れたい…

今年から、祝日がないクリスマス。

毎年天皇誕生日で祝日になっていたけれども、

令和天皇が発足して、学生たちや祝日休み社会人は休みを取れなく、

恋人と会う時間も少なくなっただろう。

この恋人もその影響を受けた。

土浦翔太つちうらしょうた坂口玲菜さかぐちれいなの二人は先月に付き合い始めたので、祝日ではなく、仕事が終わってからの少ない時間でデートをすることになった。

去年、おととしは互いに付き合っていた人と長く一緒にいたが、今年からは違う。

わずかな時間も愛おしくなる。

「土浦くん!」

玲菜は待ち合わせをしていた時間より30分も早く着いた。

そこにはすでに翔太がいた。

「あ、おー、坂口。早かったな」

「あはは、それは土浦くんもだよー」

「俺はいいんだよ」

そう言って玲菜の頭をポンと軽くたたいた翔太。

「…にしても……」

「?」

―その短いスカートはなんだ!!!

心の中で思う翔太。

細くてわりとしっかり適度についている足のお肉。

すらりとしていて触れたくなる。

「土浦くん?」

「!!いや、見てるわけじゃなくて…!!」

「?」

「……可愛いな」

「!」

つい、口に出てしまった翔太。

あまりの恥ずかしさに「いこう」と言って玲菜から視線をそらした。

その言葉をしっかりと聞いた玲菜は、うれしくって心がキューっと苦しくなってときめいた。

今までこんな気持ちにはなったことがなかった玲菜。

―土浦くんに可愛いって…やばい!

特別国宝級にかっこいいわけではないが、

男気があって優しくって、まさに玲菜のツボを押さえている翔太。

並んで歩いていると、どこか距離があった。

ぎこちない二人は手もつなげずに歩いている。

お互いに恋人ができたことは初めてではなかった。

なのだがこの緊張感。

半端ない。

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