<ピンポーン>
あたしは蒼汰くんちにつくなりインターフォンを鳴らした。
<へーい>
「あはは。変な出方しないでよー。
楓はあたしの名前なんだ。
がちゃ、と鍵が開いた音がしたから、あたしは中に入っていった。
「今日の献上はなんだー?」
「じゃーん!お母さん特製のおでんだよ!!」
「おー、いいな!さっそく食いたい!!」
「食べよー」
蒼汰くんちの大きめな鍋におでんを移して、再加熱してる。
「あ、そうだ!食べ終わったら賭けゲームやろう!」
「いいな。そのつもりだったし」
「!今温めるのに時間かかるし、あっち向いてホイやろ!!」
「俺が勝ったら一ついうこと聞けよ」
「よし!」
………
………
あっちむいてホイは盛り上がる。
じゃんけんはあたしがほぼほぼ勝つ。
けどなかなか蒼汰くんがひっかかってくれない。
そしてようやく蒼汰くんの番がきた。
ううー、あたし弱いんだよーー。
「あっちむいて…ホイ!!」
あたしは蒼汰くんが指さす方に向いてしまった。
「うぅーー蒼汰くんの勝ちだぁ…」
「じゃ、いうこと一個聞けよ」
「なに?」
そう聞くといきなりキスをされた。
驚いて固まるあたし。
「今から俺が負けるまでいうこと聞けよ。これが一個」
「なっ、そ、横暴!!」
「なんでもいいし」
なんか…嫌じゃなかった。
これは仲いいからだよね。