私、
夫の
何でこんな男と結婚したかと言えば、今どき時代錯誤もいいとこの政略結婚。
あと、私が相続するだろうお金。
私自身も結婚するまで、
ただ、時期社長になることが決まってる私の姉は
姉は最後まで私と
私自身は
それに好きな人だっている。
なのに、両親は「娘の幸せ」に目が眩んで、私を無理矢理結婚させた。
両親は私を可愛がってくれてたけど、子供の事に関しては思い込みが激しくて、変な虫がつくより早めに結婚させて安楽に過ごさせたいと思ったようだ。
姉からは結婚前に「5年だけ我慢して」と言われた。
姉に言われたから我慢して、嫌いな男と結婚した。
それに、悪いことばかりでもないしね。
確かに
何より、私だって浮気してるし。
玄関のチャイムが鳴った。
お客を出迎えた私は、長い髪にシンプルなワンピースを着た人物を家に招き入れた。
「相変わらず旦那さん、帰らねえの?」
長い髪のカツラを取りながら、彼がそう言った。
「帰ってこなくていいよ。一応、良い妻を演じないといけないしめんどくさい」
私は笑いながら返した。