「…んっ…はぁ…」
チュ、とわざとらしく音を立てて胸の先端にキスを落とされるとその度に私の身体はピクンと小さく跳ねて
“気持ちいい”
と彼に知らせた。
隆史はそれを感じながら嬉しそうに愛撫を繰り返す。
もどかしさに耐えかねて私は彼の頭にそっと手を伸ばす。
普段はきちんとセットしている、少し猫っ毛のとても柔らかい髪。
指の間を流れるその触り心地が好きだ。
腰の骨を
その間も胸の先端を優しく舐めたり甘く噛んだりを繰り返され、早く触って欲しくて私は自分から少し足を開いた。
「やらしいね、自分から足開いて」
見透かした言い方に顔が熱くなる。
だけど何も言い返せずに黙ったままでいると、彼は乳首を舐めながら、言葉を続けた。
「触って欲しい?それとも舐めて欲しい?」
意地悪な質問につい顔を背ける。
言わなきゃ何もしてあげないよ、と追い打ちをかける彼に私は両手で顔を覆ってしまった。
「や、恥ずかし…」
「恥ずかしがる美沙が好き」
悪趣味、と悪態をつきたかったが、彼が胸への愛撫を再開したせいで口を閉じた。
それでも耐え切れずにいやらしい声が漏れる。
乳首を摘んでキュっと押しつぶしたかと思うとコリコリと刺激される。
尖らせた舌先でチロチロくすぐられるとたまらず腰が浮いた。
「んん…んぅ、あ…やぁ、ん」
もっと激しい刺激がほしい…もどかしさと恥ずかしさに挟まれて視界が滲んだ。
彼の手は下腹部から太腿の付け根までを優しく行き来する。
触れて欲しい所には決して触れず濡れてくる割れ目を疼かせる私をジリジリ焦らしてくる。
私は恥ずかしさも忘れて太腿をすり合わせ、モジモジ腰をくねらせて息を荒らげた。
「ね、隆史…もう…」
「…もう、なに?」
素っ気ない声色はどこか意地悪。それでも手つきはとても優しい。
「もう、触って…」
顔が熱くなる。
きっと今の私は耳まで真っ赤なんだろうなと思いながらギュっと目を閉じて恥ずかしい言葉を口にした。