マニアック

裏切られた二股セックスの結末

飲み会と海で出会った2人の男

いよいよ勝負の金曜日がやって来た。

同世代の会社員か・・・、私は気合を入れて参戦した。

約束の7時に10分遅れて店内に入ると、奥の席から笑い声が聞こえてきた。

「今晩は、遅れてごめんなさい」

「来た、来た、今晩は~」

男性は5人、女性も5人。

男性陣はスーツで清潔感があり、第一印象は悪くない。

女性は百合子以外は初対面だ。
………

………
「ここ、座って」

明るく男性陣が誘導してくれた。

百合子がワイングラスを持って、私にほほ笑んでいる。

それは、今日の飲み会は当たりだというサインだ。

「結子です、よろしく」

「乾杯!よろしく」

男性陣がジョッキを持ち、私を見た。

右隣に声の高い塚本つかもと君、左隣に枝豆ばかり食べてる木下きのした君。

そして、右斜め前に筋肉質で骨格が完璧な早川はやかわ君がいて、百合子の看護師の後輩に挟まれている。

私は一目見て一瞬で早川君に心を奪われ、彼にロックオンした。

どうせなら早川君の隣になって、筋肉を拝みたいと思ったが、競争率が高そうだ。
………

………
「枝豆、好きなんだね」

木下君と世間話を楽しみながら、ちらちらと早川君に視線を注ぐ。

そんな私の様子を百合子はしっかり見ていた。

「ねえねえ結子、あんた早川君狙いでしょう?」

「わかった?だって服の上からでもわかるたまらない体じゃない」

「意外と落とすの難しそうかもよ。あまり自分から話さないタイプみたいだし。私は中嶋なかじま君一本でいくから」

このトイレでの中間報告で百合子とは狙っている男が違うことを知り、益々私の心には
火が付いた。

 

トイレのドアを開けて席に戻るまでの間に、よし!早川君にもっといい女だというところ
をアピールしないと!と気合を入れる。

そして、席に戻ると意識的に全員の世話を焼いて、男女平等に話しかけ、笑いが絶えない
ように気を配る。

早川君の興味を引くために全力投球だ。

ビールを4杯ほど飲んだ後、塚本君と木下君からメールアドレスを聞き、いかにもついで
のように、早川君からもゲットした。

飲み会後、百合子は中嶋君と2人しけ込んだようだが、私は飲み会が楽しかったので、
機嫌のいい酔っぱらいのまま、1人で帰宅した。

翌日、頭痛とともに目が覚めると、早川君からメールが届いていた。

「昨日、あまり話さなかったから、来週、ご飯でもどうかな?」

私は起きて水を飲み、ガッツポーズを決めた。

「金曜日の夜なら空いてます」

本当はいつでもいいけど、わざと指定をする。

約束を取り付けた後、私は再び最高の気分で二度寝をしました。

翌日、百合子の運転で茅ヶ崎ちがさきへと駆り出す。

車内では昨日の飲み会で成立した百合子と中嶋君の話しで盛り上がった。

「悪くはないんだけど・・・、意外と細かった」

「細いの嫌だね」

「でしょー、私ががばがばみたいじゃん」

「やだー、次の約束はいつ?」

「私から連絡すると言って別れたわ」

「百合子のその感じじゃ、会わないつもりでしょ?」

「さぁね、今日の海次第かな」

到着したのは午後1時を回っていた。

私は黒でゴールドのラインが入ったビキニで、百合子は黄色のフリルのついたビキニだ。

ナンパ待ちだと露骨にわかった方が、面倒な男が近寄らないのだ。

「誰かいい男、いるかな?」

「来たよ、2人組が」

「なかなかよさそうだけど・・・、若い!」

短髪と長髪の2人が近寄ってきた。

「ねぇ、一緒に遊ばない?」

私と百合子も迷っているフリをして、品定めをする。

私は短髪君のお尻に目が釘付けになった。

ぷりっと上向きのきれいなヒップラインは、黒人のアスリートみたいだ。

「何歳?」

「23」

「若い!私たち26歳なのよ」

「えー、全然見えない」

「いいわ、遊ぼう」

思わずそう言った私を百合子は驚いた顔で見つめていた。

「マジ!超ラッキー!」

2人は私たちにハイタッチをしてきた。

その屈託のない笑顔が、私を幸せな気分にさせる。

短髪君が私の隣にゆっくりと座った。
………

………
「ねぇ、名前は?」

達也たつや

「仕事してるの?」

「フリーターだよ。お姉さんの名前も教えてよ」

「結子」

彼がにっこり笑った。

よく見ると本当に肌がきれいだ。

今すぐにでも触りたいという衝動に駆られてしまう。

そして、海を思い切り楽しんだ後、2台の車に別れて乗って横浜に戻り、カラオケ店で
盛り上がった。

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