「なぁ……莉乃、起きたならなんで抵抗しないの?」
「だ、だってぇ……ひぅんっ! あんっ!」
伊織はまるまると勃起したクリトリスを優しくぴとぴと、ぺちんっとタッピングする。
「だって?」
「だって、気持ち……あんっ! いいんだもん……んぅ、それに、伊織なら、あぁっ、いいじゃなって……ひんっ! もぉ! 喋っているんだからぁっ!」
ぺちぺちとクリを弾かれるとナカがヒクヒク切なく疼く。
「俺ならいいんだ?」
へぇ、と伊織は薄く笑うと、ぐにぐに潰すようにクリトリスを指で
「ああああっ! らめぇっ! 潰すのっやああああんっ!」
くちゅんくちゅんと愛液の滑りで逃げるクリトリスをしつこく追いかけてはこねて、つねって、潰して、撫でて……。
「あああああっ! イクぅっ……あん!」
さっきよりも明らかに短い感覚達してしまった。
私はひたすらはぁはぁと肩で息をするしか出来なくて……
でも、寝ているふりをやめた私はやっとはっきり伊織のことを見上げる。
(伊織……すごい、知らない男の人みたい……)
私を射抜くように見据える視線はまるで獣のように男って感じで……その捕食対象とされていることにぞくぞくする。
そして
(伊織の……おっきい……)
ズボンの上からもわかる、勃起した局部。
自分だけ脱がされていることが改めて恥ずかしくなる。
………
………
「つ、続きしないの……?」
「……は?」
「伊織のここ……辛そう……」
私はズボン越しに伊織のおちんちんを撫でてた。
すりすりとてっぺんを撫でると、その硬さと熱に喉が鳴る。
「……っ! いいのかよ……」
「うん……私、はじめてだけど……伊織なら、いいかなって……ほ、ほら! えっちなことすると幽霊が寄り付かないとか言うじゃん? い、伊織もそのつもりだった? なーんて……」
私から誘ったという事実が恥ずかしくてつい余計なことを口走ってしまう。
慌てて言い訳がましい何かを続けたけれど……その先は伊織に奪われた。
「単純にムカついたってのもあるけどな」
「え、なんで?」
私に? と首を傾げると、伊織は深いため息。
「一緒の部屋で、二人きりで一晩過ごそうなんて誘われたら、男だったら期待するに決まってんだよ。それをお前……まるっきり俺のこと男って意識していないのまるわかりだったから……」
「えぇーだって……男かどうか以前に、伊織は伊織だもん……」
「はぁ?」
どういうことだよ、と理解不能なものを見る目。
「伊織は私に酷いことしないでしょ?」
「……無許可で寝ている相手にエロいことしちゃったんですけど」
「気持ちよかったし、なんか愛されてる感じで……酷いことじゃないよ?」
口にして、あれ? もしかして私、伊織のこと異性として好きだったのか、と思い至った。