恋のはじまり

私の部屋に誰かいる

「くっ……! 締めつけすげえな……、やべぇ、気を抜いたらすぐ持ってかれる……」

「ふぁっ! あんっ! 伊織もっ、気持ちいい?」

「あぁ、サイコー……どろどろなのにきゅうきゅうキツくて、すぐイっちまいそ……」

「んぁ、じゃあ、いっぱい、あんっ! いっぱいしよ……? えあっ、ぁ、ぁああっあっ!」

(エッチってこんなに気持ちいいんだぁ……)

 私はすっかり貫かれる喜びを知ってしまって……

肉壁をごちゅごちゅと突かれるだけでも気持ちよかったのに、腰を掴まれて角度が変わり、思い切り奥を突き上げられる。

深く潜り込んできた先っぽが、ぐりぐりと抉ってきて、快楽の逃げ場がない。

「莉乃……クリいじめられるの好きだよな?」

「え、あっああっ! いっしょは、やぁああんっ!」

 ――どちゅんっ! くにゅっ! きゅっきゅっ

 片足を持ち上げられ、一層深い挿入と同時にクリトリスを押し潰される。

強すぎる刺激に、直ぐにでもイきそうで、とんっとんっと奥をノックされる度に視界が白んだ。

「んぁああぁあっ! 奥、奥だめぇえっ」

 ――ごちゅんごちゅんっ! にゅぼっ! ぐりゅぅっ! ごちゅごちゅっ

 肉棒がナカでびくびくと脈打つのを感じる。

 伊織もそろそろ近いのだと、膨張するそれの硬さが物語っていて、その興奮が伝わりなんだかくすぐったい気分になった。

「あぁ……ね、いっしょ、いっしょにイこ? あぁっ! ああああっ!」

 おねだりのタイミングはばっちりで、最奥を潰されるようなピストンに私は打ち震えながら果てる。

快楽の波に痙攣する膣は全てを受け入れるように、びくんびくんと脈打つ剛直から吐き出されたもので満たされた。
………

………
「ん……ふ、伊織……ぎゅって、お願い……」

 伊織のそれをまだ味わっていたくて、抜こうとしたのを止めてハグをおねだり。

すると、伊織が微苦笑したのを感じた。

「あー……達成感がすげぇ……」

「……? 気持ちよかったってこと?」

「……あー、まぁそんな感じ。やっと最後までできたな……」

 少し言いよどむ、煮え切らない返答。

 

 この時の私は、何度もイかされたせいで疲労感が凄く、とにかく眠たくて堪らなくて……。

 ――実は、部屋に感じていた違和感の正体は心霊騒ぎなどではなく、

伊織こそが部屋に忍び込み、夜な夜な私の身体に触れていた犯人であることを、私は知る由もなかった。

- FIN -

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