マニアック

絶倫男しか愛せない私って一体・・・【前篇】

紀彦叔父ちゃんが描いてくれたのは、当時、祖父母の家で飼っていた柴犬のポチの絵で、
彼の言うとおり、かなり上手く描けていたのだ。

私は、その上手な絵を見て、ちょっぴり、紀彦叔父ちゃんのことを尊敬の眼差しで見るよ
うになる。

そして、1週間ほど夏休みで帰省している間、毎日のように、私が絵を描いていると、
そこへ、紀彦叔父ちゃんがやってきては、私に絵を描いてくれたのです。

 

最初は、汗臭くて少し嫌だなって思うこともあったけれど、一緒にお絵描きをしているう
ちに、少しずつ紀彦叔父さんへの印象が変わってきて、距離が縮まっていく。

すると、紀彦叔父ちゃんのスキンシップも増えてきた。

よく知る親戚同士のことだから、紀彦叔父ちゃんがスキンシップをしてきても、全然気に
はしていなかったのだけれど、帰省して4日目のことでした。

いつものように、私が縁側で絵を描いていると、その日の紀彦叔父ちゃんは、いつもよ
りも、かなり大胆にスキンシップを取ってきたのです。

その日の私は、縁側にうつぶせになって、お絵描き絵をしていました。

紀彦叔父ちゃんは、いつも通り、私の側にやって来たのだけど、側に座るのではなく、
大胆にも、俯せになっている私の背中に、覆い被さるようにしてくっ付いてきたのです。

「どうだい、おっ!今日もやってるねぇー」

耳元でそう呟きながら、覆い被さってきた紀彦叔父ちゃんに、私は驚いて一瞬ビクンッと
体を硬直してしまいました。

「おぉ、今日はお馬さんの絵を描いているんだね」

「・・・」

驚きのあまり固まった私は、紀彦叔父ちゃんの質問に、黙ったままうなずいた。

「あのね、お馬さんの鬣や尻尾はね、ここをもうちょっと、こうやって波打って描いてや
ると、躍動感が出てね、本当に走っているように見えるんだよ」

そう言いながら、鉛筆を持つ私の手の甲に、紀彦叔父ちゃんは手を添えて、書き方を教え
てくれたのです。

「ねっ、いい感じにたてがみと尻尾がなびいて見えるだろ?ほら、まーちゃんも描いてみぃ」

紀彦叔父ちゃんに教えてもらった通りに、私はもう一度もう一度お馬さんの絵を描き直して
みた。

すると、ちょうど私が鬣部分を描き始めた時だった。

何やら後ろから熱いものが、私の首のうなじ辺りに吹きかかってきたのだ。

 

そして、時間がたつにつれて、ハァ、ハァ、といった少し荒い息遣いが聞こえてくるのが
わかった。

「お、叔父ちゃん、どうしたの?」

そう言いながら、私が後ろを振り返ってみると、紀彦叔父ちゃんは私の首筋に顔を埋めて
いたのです。

「だ、大丈夫?叔父ちゃん・・・」

「あ、あぁ、だ、大丈夫だよ。何でもないから・・・」

紀彦叔父ちゃんがそう答えたので、私はそのまま、再びお馬さんの絵を描き続けていた。

ところが、今度は何かお尻の辺りに違和感を感じる。

何か硬いものが当たっているような感覚でした。
………

………

小学3年生で、まだ性のことなど、ほとんど知識がなかった私は、最初は、それが何なの
か全くわからなかったのです。

もちろん、お父さんや弟と一緒にお風呂に入っていたので、男性にはオチンチンという
ものが付いているのは知っていた。

だけど、それが大きくなったり、硬くなってったりするというのは、その時は、まだ知らなかったのです。

「描けたよ、叔父ちゃん。これでいいの?」

「ハァ、ハァ・・・、ど、どれどれ、お、そ、それでいいよ・・・。そしたら、今度は
叔父ちゃんの絵を描いてくれるかい?」

「えっ?叔父ちゃんの絵を描くの?」

「そう、叔父ちゃんのね。でもね、描くのは叔父ちゃんのヌードだよ」

「ヌ、ヌードって・・・、裸のことだよね」

「うん、そう。もし、まーちゃんが将来、絵描きさんになりたいと思っているのなら、
大学の授業でヌードデッサンとか描かなくちゃいけないこともあるんだ」

「ふーん、そうなんだ。知らなかった」

「だからね、今から経験しておいた方が、後々、まーちゃんのためにもなるんだよ」

その時は、大人の紀彦叔父ちゃんの言うことだから、本当にそうなんだと全く疑うことな
く、完全に信じ切っていた。

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