「何考えてるんですか?」
「っえ?」
「余裕そうですね。教えてくれないなら、お仕置きです」
「!?」
そう言うと、黒澤くんも起き上がって抱き合う姿勢になる。
少しだけあたしの背中はうしろに倒れる図になって、
小刻みに突かれて一気に上り詰めそうになった。
それに加えてクリトリスも胸の尖端も同時に責められれば、
声にならない嬌声を上げてあたしは達してしまった。
「あれ?ダメじゃないですか、もう一回」
まったく萎えることの知らない黒澤くんは、ちぅと胸の尖端を吸いながらまた刺激をしてくる。
「っは、黒澤くん、どんどん性欲があがっていくね」
「ははっ、春木さんのせいですよ」
「んも‥‥セックスすればするほどあたしの弱いところ知っていくよね」
「当たり前じゃないですか。例えばこの体位が好きとか」
うつ伏せになったあたしは、足を閉じ、ぬるぬると出し入れされた。
「んんっああぁぁあ、気持い、それ‥‥だめぇ‥‥‥イクッ」
「んっ、俺ももう‥‥やばいです、締め付けがきつくって、イキそう‥っ!!」
あたしはうつ伏せのまま、膣あたりから潮を吹いてしまう。
冷たい感覚が広がって初めて潮だと気づいた。
「あぁぁあぁぁ、イクっ、春木さ‥‥‥!!」
「あああっ、ぁああ!!」
こうして二人は同時に達した。
あたしはうつ伏せのままでイッたせいか、そのまま項垂れている。
隣にばふっと黒澤くんがダイブした。
お互い会話もままならない状態で、肩で大きく呼吸をしていた。
「‥‥すー‥‥‥」
眠ったのは黒澤くん。
クマが出てたから、多分徹夜だったんだろうな。
………
………
彼はあたしとのセックスの後は、気絶することがある。
それだけ仕事を頑張ってくれているんだ。
「ありがとね、黒澤優也くん」
黒澤くんとのこの関係は、きっと切れないものなんだな。
「‥‥‥春木‥‥さ‥‥‥」
「うふふ。あたしの夢を見てくれてるのね」
次はもう少し、黒澤くんを休ませられるような、
そういうセックスを勉強してみようかな。
あたしは黒澤くんのおでこに貼りついている前髪を、
かきあげながら頭の中で考え始めていた。