その感覚に縋りつくように、私の中はきつく彼のモノを締め上げた。
ゆっくり、ゆっくりと挿入を繰り返されると、快感も波のように引いては押し寄せてくる。
もっと、息をつく間もないような激しさが欲しい――そんなことを、考えていた。
「あれ?沙耶ちゃん、腰が動いてるよ」
私は自然と、自分でも腰を動かし、激しさを求めていた。
それを指摘されたことの恥ずかしさが、私自身を淫らに高めていく。
「だっ、て、俊介……!」
俊介は動きを止める。私の腰の動きだけが水音を響かせた。
私の腰に添えられた手に力が入る度、この快感が自分だけのものではないと実感した。
ふと、俊介のモノが引き抜かれる。物足りなさに腹部が疼いた。
思わず俊介の方へ振り返る。と、彼はその場にあぐらをかいて私を手招いた。
「自分でいれてごらん」
そう言われて、私は恐る恐る彼のモノを自分の秘部にあてがい、ゆっくりと腰をおろした。
「あ、あぁっ!!」
再び、中が満たされる。
お互い抱き合うような形となり、奥まで突かれている感覚と同時に、肌と肌の触れ合いがとても心地よかった。
私はこの対面座位が好きだ。相手との密着感、そして彼の腹部で擦れるクリトリスの刺激、強く抱きあえる安心感。
この時すでに、私は会社での出来事などすっかり忘れてしまっていた。
「俊介、俊介……っ!」
「沙耶ちゃん……」
揺さぶられ、俊介の背中に手をまわし、深い快感に集中する。
結合部からの水音と、お互いの吐息の音が耳を支配していく。
私の身体を強く抱きしめる俊介の腕に、この感覚は一人ではないのだと思うと深く安堵する。
「ごめん、俺もそろそろ……」
「いいよ、いいよ、俊介……!」
彼のモノが、中で大きく脈打った。
その瞬間、私の快感も絶頂に達し、ひと際甲高い声をあげ、果てたのであった。