学生もの

冷たい月光

そのあまりに直接的な要求の仕方に些か驚いてしまった。

覚悟はしていた。

しかし改めて考えてみて何故今日なのだろうかと疑問に思った。

夏希と健人は幼い頃から毎日のように遊んでいた為、いつの日か明確な境がないまま恋人同士になっていた。

その為それぞれの家で遊んだり泊まったりした事は何度もあったが、実際に身体を重ね交えた事は一度もないばかりかキスもした事がなかった。

健人の精悍せいかんな表情に再び紅潮した。

身体の芯から何か理性を大きく揺さぶるような熱さを感じた。

「何で今日なの?」

「何でって、わからないけど、急に夏希の身体が恋しくなったんだよ」

健人は夏希の手に自分の手を重ねた。

間もなく二人はキスをした。

初心な二人のキスはどこかぎこちない所があったが、それでも戸惑うことなく激しく唇を重ね合った。

健人は夏希の後頭部を持ってグイと自分の顔に押し付けると後ろに倒し、覆いかぶさったままキスを続けた。

健人は夏希の服と下着を手荒に脱がして、自分も全裸になると、二人はベッドの上で猫が戯れるように抱き合って愛撫した。

健人は夏希のまだ小さな乳房を揉んだり舌で舐めたりして夏希の初々しい喘ぎ声を聞いて興奮し、腹の底に秘めたるエロスを開放して無我夢中に白く美しい身体を隅から隅まで舐め回し愛撫していた。

夏希は皮膚から伝わる愛の快感に激しい目眩を感じた。

身体がジワリジワリと溶けて無くなってしまいそうな気がした。

健人は愛撫をやめると熱く硬直した舌を夏希に突き出した。

夏希はそれを優しく握るとゆっくりと先端から根本まで何度も何度も撫でて、口に入れた。

健人は心の底から沸き上がる熱い湯気のような声を漏らしながら夏希の舌から受ける快感に顔を歪ませた。

夏希はそれを時折上目使いに見ながらジュルジュルっと音を立てたりして馴れないながらも懸命にマッサージしていた。

健人は予め用意していたコンドームを装着すると、夏希と合体した。

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