きつい視線を向けられている。
加藤の後ろには和人がいた。
まっすぐ見つめられる。
その目から離れられなくて、息をのんでしまう。
胸の高鳴りは、まるで100m走を全力で走った後のようにドキドキしている。
「加藤ー見つけたぞ」
「!あ、結城先生?俺を探してたんすか?」
「そうそう。次の授業に必要なプロジェクター運ぶの手伝え」
「へーい。じゃぁ返事はいつでもいいから。よく考えといて」
加藤は荷物を抱えている和人のところまで駆け足で近寄る。
荷物を一部を加藤に渡すと、わざとらしく「忘れ物をした」といった和人は先に教室に向かうように指示した。
加藤は納得して、一人教室に向かった。
「・・・なんですか」
「いや、告白されてたなーっと」
「関係ありません」
この時まゆは本当に必死だった。
イライラするし、顔もみたくない。
突き放すようにまゆは加藤の後を追った。
しかしその手首をつかまれてしまう。
「なんですか」
「明後日、俺誕生日」
「・・・へぇ」
「だから一日俺に頂戴」
「別に明日は日曜日だし家にいますから」
「そうじゃなくって、デート、しよ」
「本当に軽い人ですね。だれか女の子見繕えばいいじゃないですか」
「本気でそう言ってる?」
怒った時の空気がまゆに伝わった。まゆは逃げるように腕を振り払って走って逃げる。
「あれ?黒川?」
まゆは加藤の後を追っていた。そこで告白の返事をするのだ。
「加藤くん、あたしさ、本当は―・・・もがっ!」
まゆの口をうしろから封じたのはほかの誰でもない、和人。
「?どうしたんすか先生。先生も汗かくんだ」
「うるさいよ。ったく・・・指導中に逃げだすんだから」
「黒川が指導?」
「そうそう。じゃ、加藤サンキュー。あとは俺が片付けるからもういいぞ」
まゆはもがくが何の力にもなっていない。
そうして加藤は資料室から出ていき、さも当たり前かのようにカギをかけてカーテンを締めた。
そこでまゆをお姫様抱っこして机に座らせた。
まゆは生まれて初めてのお姫様抱っこに何も言えずにいる。
「まゆ」
「ちょ、先生!?」
学校では絶対に名前で呼ばないと決めていたのに、それをいとも簡単に破った。
「んっ!!」
さらに言うと、キスをされて和人の舌がまゆの歯をなぞって緩くさせ、それからねじ入れてまゆの口内を舐める。
そんな激しいキスから逃れようとするもまったく無意味。
なすがままのまゆだった。
「ふっ、ん・・・むぅ」
口の端から漏れる甘い声に和人は興奮してくる。
「はぁ・・・」
やっと解放される頃には息が上がっているまゆ。
それを気にせずに和人は自分の股間のモノをまゆに触れさせる。
「!!」
「やばい。興奮してきた」
「なんで・・」
「好きな子の喘ぐみたいな声きいて、落ち着けるほど冷徹じゃないから」
「え?」
「気持ちよくしてほしいな」
意を決したまゆは、恐る恐る和人のチャックを開けてみる。