いつからだろう。
私、マミは誰からも「
でも、容姿や勉学を褒められる一方、どうしよもうない
まるで内臓を
それを感じるようになったのが「いつから」かはわからないけど、
それを埋めてくれるかもしれないものにであったのは3年前……私が高校生だったとき。
「ねぇ、君、三万でどう?」
駅前でおじさんに声をかけられた私はぽかんとした。
何を言われているか分からず、
「何かお困りですか?」
と
おじさんは「育ちが良さそうだもんねぇ」と残念そうに(というかちょっと世間知らずと馬鹿にしたニュアンスだったかも)離れていったんだけど……
翌日学校で話したら友達は烈火の如くおじさんに怒り、それが援助交際の誘いであったことを説明してくれた。
周囲、特に親からは貞淑であるよう教育され、純真無垢であることに身を置いた私が、まさかそういう性的な対象に見られてしまうなんて!
と、私は人知れず衝撃を受けた。
………
………
自分でも意外だったのは……嫌悪感が湧かなかったこと。
純粋でないものは私にとって好奇心を掻き立てるに十分値するもので……
それから私は「援助交際」をネットで検索し、その内容を知ってしまった。
そこから先は、まるで沼のように、私はえっちなものにハマってしまったのだった。
(とはいえ、エンコーする勇気なんてなかったんだけれどね)
高校在学中の私は親の目を気にしながらエッチな漫画を買うのが限界で、
ネットの知識で妄想を膨らませ、自慰を繰り返しては本物のおちんちんで貫かれたいともんもんとする日々。
えっちのためだけに彼氏をつくることも考えたけど……在学していた高校は女子校で、他校との交流の機会がない。
それとなく友達に合コンをお願いしてみたら「マミにはまだ早いよ」なんて言われてしまった。
………
………
そんなこんなで、私は「大学生になって一人暮らしをすれば彼氏を家に連れ込める!」と期待したんだけど……
複数の男性とデートした結果、私は「えっちはしたいけど彼氏は欲しくない」という結果に至ってしまった。
男の子との会話って疲れること多いなぁって思っちゃうんだもん……。
もう手っ取り早く「えっちしたいです」ってSNSで書き込んでみる事も考えたけど、身バレのリスクが大きすぎて理性がストップをかける……
そんな日々を送る中で、私はまたも運命の出会いを果たした。
「お姉さんこういうの興味ない?」
またもや駅前で声をかけてきたのはお兄さんで、内容はいわゆるキャバクラの勧誘。
その時はやんわり断ったけど「その手があった!」と閃いてしまった。
「風俗で働けばいいんだ!」
検索した結果、合法的にえっちができるのは「ソープランド」という施設だと知った。
ソープは一応入浴介助を目的としていて、「一緒にお風呂入っていたら、お客さんに恋愛感情が生まれて流れでえっちしちゃってもおかしくないよね!」みたいな感じ。
あくまでもお店は「お風呂を提供している」スタンス。
それ故に「法律的には合法」なわけで……まぁツッコミどころ満載なんだけどね。
でも、ちゃんとしたお店を選べば個人でエンコーするより絶対安全だし、お金も貰えるなんてやるしかない!
私ははやる気持ちを抑えて、お店を入念に調べ、生活圏から離れたそこそこ高級店と言われる店舗の面接を受けた。
最初は「お嬢様みたいな君が?」とか「君ならAVのが稼げると思うよ」とか言われたけど、
とにかくえっちがしたい、してみたいという熱意で押し切った。
……おかげで変わり者扱いされてしまったんだけどね。
それからというもの、私は週三でソープ嬢として働いている。