不倫・禁断の恋

外野から見ればありふれた不倫

不倫真っ最中。

何も知らない外野が見れば、不誠実であってその辺に転がってるありきたりな不倫。

不倫してる男女が実の姉弟ということを知らなければね。

彼と会うきっかけをくれたのは、私と仲良くしてくれてる夫の妹の朱音あかねちゃん。

私は、塚田亜弥つかだあや

三十路を目前にした29歳。

脱線するけど過去語り。

私の難点は子供を産めないこと。

小さい頃に大病をして、そのせい子供を望めない体になってっしまった。

とは言っても、私はそんなに気にしてないんだけどね。

今どき、子供を産まないことを選択する女は多いし、本当にほしいなら養子を迎えたっていいんだし。

子供は好きだから自分で産めないのは寂しいけど、親戚や友達の子供を抱っこさせてもらったり、プレゼントを贈らせてもらったりするだけで十分楽しい。

その子供達からありがとうの電話や可愛い笑顔をもらえれば、親の気分とまではいかなくても親戚のおばさん面ができるから幸せ。

でも私と同年代の人達はそんな私の気持ちを分かってくれるけど、親世代は子供が産めないイコール大ハンデと思うみたい。

いつだって私を可哀想な子扱い。

まともな結婚相手は見つからないと決めつけてくれてる。

「子供が産めなくてもいいから結婚してほしい」と言ってくれる男性は何人かいた。

今はそういう気持ちでも、いずれは子供をほしくなる時がくるかもしれない。

その時は私が申し訳なく感じてしまうし、相手も辛いだろう。

そう思って断ってたんだけど、周りの年配者は私が産めない体だから捨てられたと決めつけてる。

私自身がそれを否定してないけど。

めんどくさいから。

それで遠縁にあたる男性とほぼ無理矢理結婚させられた。

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