マニアック

満員電車~その痴漢にご注意ください

「君、大人しくて優等生っぽいのに、こんなことが好きなんだね」

 目の前の彼にきゅうぅぅっと、乳首を摘まれ、そのまま引っ張られる。

 ――こりっ! かりかりかり、くりくり

「んっ、ふ、んんっ」

 すり潰してしまうのでは、と懸念してしまうくらいきつく抓られているのに、ピリピリと電気のような甘い痺れが走り、子宮がきゅんきゅんしてしまう。

 一方で、柔らかく、その手にたぷたぷと乳房を弄ばれ、バージスラインをすりすりされてしまうと褒められているみたいに心がむず痒くなる。

「イき顔、すごい可愛かったよ。……あぁ、すごい、太ももまでびしょびしょに濡らしちゃう子なんて初めてだ」

 少し感動したように、おっぱいを揉みながらあそこにも手を伸ばす彼。

 背後から私を支えたままの彼は、

「こんど配信も見てみなよー。この子、かわいい顔してえっぐいおもちゃばっかり使ってるから!」

何故かちゃっかり宣伝している。
………

………
「おもちゃにいっぱい育てられたぷりぷりのクリ、もうちんこみたいになってるね。
さっきもシコシコされて気持ちようさそうにしてたし。やっぱクリいじめられるのが好きなの?」

「……ふ、ぅぅ……! いや……もう、やめてよぉ……」

 

 私は、私の身身体は確かにどうしようもなくえっちだけれど――その実経験値が高いわけではなくて。

 男の人、まして、初対面の人に、こんなふうに直接的な言葉でいじめられるなんて初めてなのだ。

 奥の、一度も触れてもらえない蜜壺がきゅんきゅんと、彼の指をどんなに物欲しそうにしていたって、恥ずかしい気持ちは抑えられない。

 溢れる涙を抑えられず、ふるりと肩が震える。

「……えー、身身体はエロいのに反応が初々しいとかやっば……。あんなエッチな配信してるのに直接責められるの慣れていないんだ?」

 背後の彼は相変わらず太ももやらお尻をあやすようにいい子いい子、と撫でる……だから、なんで頭じゃないんだ。

 相対あいたいして、サラリーマン風の彼はハンカチで涙をぽんぽんと拭ってくれた。

 あ、この人優しい、と思った刹那、優しく、やわやわとおっぱいを揉んで来るから涙なんて引っ込んだけれど。

「清楚系の子が実は性欲が強いって、むしろそそられるけどね」

「わかる」

(会話が……さっきからサイテー……)

 そして、何やら男同士で意気投合してしまったようだ。
………

………
「本当は今すぐにでもちんこ突っ込んでめちゃくちゃにエッチしたいけど、今日は車内だから、また今度ね」

「同感。せっかくだから、その機会までに君の動画全部見て予習しておくね?」

 何を、勝手なことを。

 否定する間もなく、今度は正面から、スーツの彼にクリトリスを撫でられた。

「はぅ……! あぁっ!」

「なるほど。えっちが好きそうなクリだね」

「だろ? 潰すとぷりぷり跳ね返してくるの面白くね? あー、直接見たいなぁ! 絶対つやつやぷにぷにのエロクリちゃんでしょ」

 ――こちゅ、かりかりかりかり……

「んぅっ?! んっんっんっ! あんっ!」

「本当に弱いんだね。指先で先端をかりかり引っ掻いただけなのにそんなに物欲しそうな顔になっちゃって……。
さっきまでそっちの彼にシコシコされていたんだろ? 優しくしてあげるからゆっくり気持ちよくなるといいよ」

「んっんっんんんっ、う、あぁ……かりかり、やだぁ……! 声、我慢できなくなっちゃうからぁ……!」

 さっきまでの、快楽に一才の隙を与えず、ひたすら絶頂へと誘うそれと反して。

 揺蕩たゆたうようにゆっくりと、焦らすことが目的の刺激。

 もどかしさの余り、無意識に腰が動いてしまう。

彼の指にクリを擦り付けるような動きは、我ながらはしたない。
………

………
 スーツの彼は人差し指と中指で、ピタンピタンと軽くビンタするようなタッピングを繰り出す。

「ふっ、あっ、あっ、あんっ!」

 ――ぺちっ、ぺちぺち、ぴたん、ぱちゅっ

 優しく、弄ぶような、それでいて決定的なそれを焦らして……わざと愛液の音を立てる。

「ふ、ぅぅ……あぁ……」

 気持ちいい、優しすぎる、もどかしい、もっともっと、激しく、めちゃくちゃにされたい……

「へぇー、焦らされるの苦手なんだ」

 きっと、私の眼は愉楽ゆらくに浸り、微睡まどろんでいた。

 

「そろそろこっちもしてあげようね」

「え、あっ! あぁ……っ! んぅううううっ!」

 予告もなく、背後の彼が指を挿入してきた。

「そうそう、頑張って口塞ぎな。あー、君のここせっま! でもとろふわだぁ! 俺の指、ちんこだと思ってる? 
きゅうきゅう締め付けちゃってかぁわいい! このふっくらしたところ、わかる? 知ってるよねぇ? いっぱい開発しちゃったんでしょ、Gスポット」

 語尾に甘ったるくハートを飛ばす。

 ――こちゅこちゅ、ぐっぐっ、ごちゅごちゅごちゅ

 ぐっぐっぐ、とGスポットを指で押し上げられ、そのまま肉壁をごりごり捏ねられるのがたまらない。
………

………
 自分でもびっくりするくらい、彼の指を歓迎してしまう密口は、

「もっと奥もして」と言わんばかりにひくんひくんと震える。

 理性を持たないおバカな子宮は、まるではらませてほしいと言わんばかりに彼らの指にちゅうちゅうと甘えてしまう。

 そのーリクエストに応えるように、子宮口をトントントントン、と一定のリズムで押し上げられると、

何もかもがどうでも良くなってしまう。

腰砕こしくだけ、とはまさにこのことだ。

 やがて、ゆっくりと奥を捉えた指先が、子宮口をなでなでする。

じわじわと上り詰めたまま、いつまで経っても降りられない愉楽の中、溺れるように呼吸して、奥歯を噛んだ。

「あは、やっぱり子宮口なでなで気持ちいい? きみのナカすっごい甘えん坊でちゅうちゅうしてくるね。
抜こうとすると必死で吸いついてきてかーわいい……」

「クリも優しくされるの、慣れてないんじゃない? いつも強い刺激ばっかりで、ゆっくりじっくり可愛がられるのも気持ちいいでしょ? 
とはいえ、こんなところじゃ時間に限界があるけど」

 クリの輪郭をくるくると撫でられ、膣内の全てを愛撫されて、きっと私はずっと甘イキしている状態だ。

(いぃ、あ、うぅー……奥、トントン、気持ち良すぎるのぉ……もっと早くピストンしてよぉ……!)

 ナカからじんわりとクリトリスへの快感が上り詰め、脳天まで甘く痺れる。

それなのに、クリトリスは相変わらずくすぐるように優しくこちゅこちゅくりゅくりゅと撫でられていて、なかなか絶頂に至れない。

(あぅ……いく、いくいくいく……!)

 

 ――後で聞いた話だけれど。

 2人は、浅ましくエッチな私を見るために、指を動かすことは途中で辞めてしまっていた。

 この時の私は焦らされることに耐えられなくて、自分で腰をへこへこして、彼らの手を握って、快楽を得ようとしていたらしい。

「いく、いくっ! イクゥ……っ!」

蜜壺みつつぼに知らない男の指を咥え込み、子宮口を撫でられながら、クリを擦り付けて、脚をがくがく振るわせながら果てた。

「はぁはぁ……っ! もぉ、死んじゃう……」

 産まれてはじめての、脳みそまでどろどろに溶かされそうな感覚に生理的な涙が止まらない。

「お疲れ様」

「ねぇ、ケータイロック外して」

 正面からスーツの彼に抱きしめられて、背後の彼は私のポケットからケータイを取り出す。

 ぼんやりする頭で、なんとかロックを外すと、彼は何やら操作してポケットへ返してくれた。
………

………
 しばらくの間、逃しきれない快楽で震える私を2人の男は交互に抱きしめ、衣類の乱れを整えてくれる。

 そして

「名残おしいけれど、今日はここまでだ。じゃあね」

「電話番号拝借したよ。必ず連絡するからね」

 電車がホームに到着し、私を残して去っていった。

 

「……」

 しばらく、扉にもたれ掛かっていた私は、はっとしてケータイを確認する。

 知らない番号からの不在着信と、メッセージ。

 無機質なはずのそれを見て、私の身身体の奥は重たく疼き、逃げ場のない火照りを取り戻す。

 ――また今度
 ――次の機会

 彼らは安直に「次」を約束してきた。

 ごくりと喉が上下する。

 お預けされたのは、きっと私のほうだった。

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