「すげー俺のこと好きなんだな」
「悠馬なんて知らない!!」
バタバタとして反抗するけど敵わない。
少し解放されたかと思えば、思い切りキスをされた。
「んむぅ!」
いつものフランクなキス。
でもこれ以上は‥‥‥。
そう思っていたら舌が侵入してきた。
「んむ、ぅ」
この熱いキスの感じ、初めてだった。
あたしも‥‥‥応えてしまった。
唾液を交換しながら、背中に手を回して夢中になるあたしたち。
濃厚で心地いいディープな感じ。
唇が離れるころには銀の糸で結ばれていた。
………
………
「‥‥‥なに、その顔」
「へ?」
「トロンとしてる。可愛い」
「な‥‥なに、さ。もう」
「わかったわかった。その可愛さに免じて言うよ。俺さ‥‥‥」
ごくり。
生唾を飲み込んだ。
「あおの父さんに言われた。」
―やっぱり‥‥‥
「なんて‥‥‥?」
「結婚。する気あるんかって。」
な‥‥‥なに聞いてんだあのくそ親父!!!!
「あるって即答したさ。もちろん。そしたら大切にしてやってくれって」
………
………
父さんが‥‥‥そんな風に‥‥‥?
「だから、決めたことがある。」
「それは‥‥‥?」
少しだけ時間が空いた。
時計がカチッと音が鳴り、0時を知らせる。
「それはね、真壁青子が18歳になるまで大切に守ろうって。」
再度ぎゅっと抱きしめられた。
「18歳の誕生日、おめでとうあお」
自然とあたしは‥‥‥涙を流した。
それは本当に本当に大切にしてくれていたんだってわかったから。