叔父さんがあたしの額に触れようとした瞬間、あたしは近距離で視線をあわせてしまう。
まつげが長い、
瞳が薄い、
整ってる顔立ち、
うーーーんかっこいい!!
「大丈夫だよ。それより叔父さんは色素が薄いんだね。目が茶色だ」
そこまで言うと、叔父さんの電話が鳴った。
出るとどうやら実家に戻ってくるようにという内容。
あたしが大学に行ってる最中に、と。
少し、嫌な予感がした。
このままでいられないような、何かが起こるのか。
今はそれだけが、恐怖。
お願いだから叔父さん、これからもそばにいると誓ってほしい。
「じゃ、お嬢。学校から戻るころには帰ってきます」
「約束!」
「はいはい」
あたしはそれを信じるしかない。
叔父さんを、信じるしか。
…………
…………
「…………出ない!!」
あたしは学校が終わると同時に叔父さんに電話していた。
けど叔父さんは電話に出ない。
「ねぇねぇ牧村さん。今日は帰り遅いんだねー」
「ん?あぁ桜さん?」
「ならさー、カラオケ行こう!」
「え?」
「カラオケ行こうよ!今日はレディースディだから安いんだ~!」
ひさびさのお誘い。
けどあたしは今それどころじゃない!
叔父さんの行方が気になるの!!
「ごめん帰る!!」
「え!?牧村さん!?」
気が付いたら走ってた。
怖くて、不安で、どうしようにもたまらない。
落ち着かないんだよ。
叔父さん………