特定の彼氏は作らない。
それが私の主義。
特定の彼がいると面倒じゃない?
1人に縛られて、体の関係はその男以外に持てなくて。
私はセックスが好きだから、1人しか関係が持てないなんてつまんない。
ある休日の朝、と言っても、もうすぐ正午。
枕元に置いてるスマホに着信。
「はい…」
私の寝ぼけた声に、電話の相手がクスクス笑う。
『今起きたの?』
「うん」
つき合いの長いユカリからだ。
私みたいにだらしないビッチと仲良くしたい物好きな同性なんて、そうそういない。
ユカリは物好きな女の1人だ。性格はさっぱりしてて、物事にこだわらない。
そんなユカリだから、私みたいな奴とも仲良くしてくれる。
『マナ、今日は暇?
良かったら、また圭太達の相手をしてやってくれない?』
「いいよ。何人?」
『3人。報酬はいつもの倍だってさ』
「ああ、童貞君がいるのか」
『うん。大丈夫?』
「大丈夫だよ」
私はベッドからモゾモゾ出ると、一旦シャワーを浴びてから身支度してアパートを出る。
行き先は会員制のラブホ。
ユカリの友達
そこは5人まで利用可能。
圭太君達が乱交したい時は、大体私が呼び出される。
圭太君と村尾君も私と同じで、1人に縛られたくない人達。
どっちもイケメンだし、高収入だからもったいないなとは思うけど、それは人それぞれだしね。
私を呼ぶと、2人は報酬を払ってくれる。
私自身の趣味を満たしてるだけだからいらないけど、他に呼ぶ子達にも払ってるからってことで払ってくれる
。お金を払っておかないと、けじめがつかなくなってしまうからとか何とか。
私はその辺は気にしたことないから、どうでもいいけど。