「私が今から主任のここ、慰めてあげます。だから、それでも収まらなかったら、水を浴びてもいいですよ」
恥ずかしいとか、そんなのはもうどうでもいい。
主任の盛り上がったスラックスを、テントの形をなぞるように触れる。
「か、菅野さ……」
「主任、忘れているかもしれませんけど……私も主任と同じチョコ、食べちゃっているんですよ?」
主任がごくりと喉を鳴らす。
「だから、ね?」
スラックスから主張するそれをすり上げると、不自然に熱いそれは筋肉の塊のように固い。
それなのに、私の掌に吸い付くように懐いている。
いい子いい子と撫でてあげると主任が切なそうに息を詰めた。
「いや、待って……頭が追い付かない」
「仕事中は頭の回転早いのに?早瀬主任は私とこういうことするの、嫌ですか?」
「嫌なわけな……というか、君がダメだろ!こんなおっさん相手に」
「私は好きです。早瀬さんのこと。……まだ抵抗するなら、みんなに言っちゃいますからね。――さっき、私のタオルケットの匂い、嗅いでましたよね?」
主任は目を丸くして絶句する。
それが、何よりも証拠。
実は死角のようで、キッチンカウンターからリビングは丸見えなのだ。
「クッソ……!伝えるつもりなんかなかったのに……!」
「なんでですか」
むっとすると、早瀬主任は苛立ったように自分の髪をくしゃりとかき混ぜた。
「あたりまえだろ。一回りも年齢が離れている直属の部下に手なんか出せないよ。あー……ずっと隠していたかったのに、バレたくない奴らにはバレるし、だいたい好きな子の家で飲み会して二人っきりって……」
最後の方はほとんど独り言だったのだろう。
今度は私の情報処理が追い付かない。
好きって、誰が、誰を?
バレるって……え?
「あ、あの……早瀬主任は、その、私のこと、結構前から意識していてくれたり、するのでしょうか……?」
「さっきまであんなに大胆だったのに、どうして急に縮こまるの……。一年以上は片思いしてたよ。いい年こいてね」
恥ずかしそうに少し
「ね、主任……私もう、我慢したくないです」
肩に腕を回したとき、うなじに大きな手のひらが添えられ、ぐいと引き寄せられる。
「んんっ……!」
強く、息を阻むようなキス。
優しくて穏やかな雰囲気とは対照的な、奪い、口内を
――くちゅっ……じゅ……ちゅる……
たっぷりの唾液でぬるぬると絡み合う。
なぞられた歯も、くすぐられる上あごも、全て潤み切った間をさらに過熱させるように腰を重くさせる。
「はふ……ん……ちゅ」
呼吸を整えようと身を引こうとすると、それを咎めるように唇をはまれ、肉厚な舌が私を逃がさない。
私の全てを可愛がるように、長いキスは続く。
「はぁ……ちゅっ……ん……っ!さっきまで、私のこと阻んでいたくせに……っ!」
あまりにえっちなキスにギャップの激しさを訴えれば主任はごめんね、と微苦笑する。
「我慢できないんだ。好きな子とできること、年甲斐もなく嬉しくて」
心底嬉しそうに微笑まれると、憎まれ口の一つも叩けなくなる。
「もっと、可愛がらせてくれるんだよね?」
大きな掌が、エプロン越しに私の胸を捉えた。
「ん……」
むにむにと大胆にこねられる。優しいのに大胆な手の動きにエプロンもシャツも乱されていく。
私は掌の温度を直接感じたくて、後ろでに手を回しブラのホックを外した。
そのまま袖からブラを引き抜く。
「可愛い。茜」
見てもいい?と主任がシャツの裾に触れる。
こくんと頷くと、主任は鎖骨までまくると「抑えて?」と私に支えさせた。
「あ……」
これじゃ、私が自分から主任に胸をさらしているみたい……。
恥ずかしくて手を下げようとしても、主任は許してくれない。
膝の上に股がされ、胸の頂をちゅっと吸われた。
「んんっ……!」
最初は、優しくちゅっちゅっと音を立てて。
でもやがて舌の動きが大胆になり、じゅうっときつく吸われる。
「あぅ……それぇ……!」
ころころと飴玉を舐めるように転がされると、苛められた乳首はもっともっとと主張するように固くなってしまう。
きつく歯を立てられた後に優しくちろちろと舌先でつんつんされると、もどかしさに腰が揺れた。
それに……
(なんで、右側だけぇ……っ!)