不倫・禁断の恋

女子高生と教師の禁断の恋…

「じゃぁ次の文章は・・・真鍋読んでくれ」

ここはわりと田舎町であり、人口もかなり少ない。

私(堂本千鶴どうもとちづる)の通う高校に、つい最近26歳の男性教師が赴任してきた。

「吉沢先生!わからないところが・・・」

「先生まず私見て!」

「割り込まないでよ!私が先なんだから!」

吉沢先生はイケメンで身長も高く、昔空手を習っていたこともあり体格は結構がっちりしている。

こんな田舎町で、しかも男子はなんだかパッとしないしのばかり・・・

人気が出ない理由がない。

千鶴も目で吉沢先生を追っかけてるくせに、どうしても話しかける勇気が出ない。

けれど・・・うぬぼれるな、と周囲には思われるかもしれないが、千鶴と吉沢先生は一日に何度も目が合う。

千鶴はそれだけで満足していた。

この日の最後の授業は音楽のクラシックギターの演奏。

来週には、みんなの前で演奏するという、ギターが恐ろしく苦手な千鶴としてはすでに今から胃が痛くなるような日が待ち受けている。

ギターの得意な友達が、憂鬱そうな千鶴を見かねて放課後練習に付き合ってくれることになった。

「やっぱり千鶴は楽器が苦手なんだねー」

かれこれ1時間ほど経っただろうか。

全神経を指に集中させて、必死に練習してはいるものの、全くと言って上達しない。

あまりにもヘタすぎて無意識にため息さえ出てしまう・・・。

そこで友達は一度休憩しようと提案し、飲み物を近くのコンビニで買ってきてくれるとのこと。

集中した疲労感で少し眠気があった千鶴はエナジードリンクを頼んだ。

こんなヘタクソに付き合ってくれている優しい友達のためにも、休んでなんかいられない!と諦めという世界に飛んでいきそうな意識を奮い立たせて、コードを見ながら指を動かしていた。

ビーンと変な音が鳴り響く。

「ありゃ」

やはり苦戦・・・。

さすがに千鶴の集中力も切れてしまい、友達が戻るまで休憩することにした。

その間、ついウトウトと居眠りをしてしまった。

気怠けだるさと心地よさの狭間で誰かの気配を感じて目を開けようとしたが・・・ダメだ開かない。

そうとう眠いんだな、と自覚する。

てっきりその気配は友達だろうと思っていた。

「もう少し・・・」と言い、またスーっと眠りに入る。

その瞬間、唇に少しだけ何かが触れた気がした。

慌てて目を開いた。

そこにいたのは友達ではなく、吉沢先生だった。

「お、やっと起きたか堂本」

「せ、んせ?今なんか・・・・」

「どうした?」

まさか先生がキスしていた夢??を見ていたなんて言えるはずもなく、

そんな錯覚??をして目が覚めた自分がこっぱずかしくなった。

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