「え……あ、ぁ……いまの、何……?」
痛いのに。ちょっと乱暴にされたのに。
びりびりと響く波がいつまでたっても終わってくれないみたいで
「へぇ。壁の液晶にカウンターが出てる。いまの、カウントされたみたいだね。
ちょっと痛いくらいが良い? 俺は優しくしたいんだけど?」
――ぴた、ぴたぴたっ! ぺとっ!
「ふ、ぅう? あっ、ひゃぁっ! あぁっ!」
イッたばかりのこちらを顧みず、冬水君は私の顔を見つめたまま、ぴたんぴたんと乱雑なリズムでクリトリスを指でタッピングしてきた。
「ふ、あんっ! 音っ! たてないでぇ……っ」
「あぁ、ぴちゃぴちゃ鳴るの恥ずかしい? 濡らしているのはそっちだろう?」
イタズラにくちゅぅっと強く押されて、クリがぷりんっと逃げる。
まるまると勃起したクリは「触って触って!」とおねだりしているみたいで恥ずかしい。
それなのに、冬水君は楽しそうに眺めてくる。
(こんなのっ、もう無理ぃ……!)
たまらなく恥ずかしいのに、逃げ出せないほど気持ちいい。
ぺちぺちと単調なリズムで叩かれているのがどんどんもどかしくなって、無意識に腰が上がった。
(もっと、もっとぉ……!)
このままこの指で、ぐりぐりと擦られてしまえば一瞬でイけるのに。
冬水君とぱちりと目が合う。
「腰、へこへこして自分で気持ちよくなろうとしてんの、気がついてる? 俺の指でオナニーするのそんなに気持ちいいんだ?」
こんなに酷いことを言ってくるくせに、彼はことさらに優しく、ふっと笑った。
「……っ! だって! いっぱいイかなきゃ部屋から出られないんだからしょうがないでしょ!」
「ふーん。そうだけどさ……。まぁいいや。ちゃんと期待に応えてやるからな」
タッピングしていた指がクリトリスの輪郭をなぞるようになでなでしてくる。
ゆっくりとした指先は、先ほど爪弾きにしたのを労わるように優しいから、今度は甘くイカせてくれるものだと
――勝手に思い込んでしまった。
――くにゅっ! くにゅくにゅっ! ちゅこちゅこちゅこちゅこ……
「ひうっ! あぁっ?! やぁっ! な、だっ! ああああああっ!」
まるでペニスをしごくかのように、クリトリスを指で摘みそのまま激しく上下される。
愛液を掬っては擦り付け、その滑りを利用して、
つぷつぷ摘み、塗り込み、指で、爪で、先端を、根元を、扱いて、揉んで、潰して……。
「ああああっ! だっ、だめぇええええっ! とめてっ! お願いっ! ねぇええっ! あっあっあっ! こんなのっ! すぐいくぅ、ううっ! あぁっ!」
――にぢゅっ! ぬぢぬぢ、にゅぢゅにゅぢゅっ
痛いくらいなのに、愉楽に浮かされたどうしようもない脳みそは、それを快楽と受け取った。
逃げ場のない刺激に、タッピングで散々疼いていたクリトリスが抵抗できるわけもなく。
「いくっ! いくのっ! も、あぁあああっ」
――にゅぷっ! にぢゅにぢゅっ、ちゅこちゅこちゅこっ……
身体が弓形に跳ねて、ひどく深く、容赦のない快楽の底に突き落とされた。
「あっ、あ……やだ、やだぁっ…」
――じょわ……ぷしゅ……
刹那、信じられないことにしょろしょろと溢れてしまう。
生暖かい体液に絶望し、思わず涙が溢れた。
最悪なのは、粗相すら気持ちいいことだ。
「……潮吹きはじめて?」
「え……?」
「これ。おもらしじゃないけど。……今にも死にそうなくらい絶望した顔してたよ」
「あ、う、うん……。しお? って言うの?」
「詳しくは部屋を出たら検索でもかけてくれ。ともあれ、2回目お疲れ様」
冬水君は「よくできました」と、瞼にキスを落とした。
「ここも、ずっと触り続けてるのによく頑張ったね」
「ふぁっ!? やぁっ! い、今イったばっかりだからぁっ!」
「敏感なんだよね? 連続絶頂でカウント稼ごうか。ほら、エロいことが大好きなクリちゃんはちょっと突いただけでもぴくぴく反応してる」
「だって、だってぇ……! こんなに気持ちいいの知らないもん……クリ溶けちゃう」