恋のはじまり

高嶺の花

原田はらだ。オレのこと好きなの?」

俺は原田温人はらだはると

上で俺に変な質問してくるやつはクラスメイトの柊木楓ひいらぎかえで

よくわからんが、なんだか腹が立つ。

「‥‥」

だからか、俺はそいつとこのまま話をしていれば怒鳴りそうで仕方がない。

何かしら言いそうになるが、こらえてすぐに口をつぐんだ。
………

………

どーせ女子がなんか言ってんだろ。

前々から俺が誰ともつるまねーし、可哀想なやつだからとかって。

はっ。お高くとまってんなぁ。

 

「原田。そうなの?」

「‥‥‥」

「言わないと肯定ととられるよ?」

あー無理だ。イライラする。無性に叫びたくなる。

こいつ‥‥っ!

「あ?うっせー。消えちまえ」

「‥‥‥わかった。この世から消えたら原田はオレの質問に返してくれんの?」

「馬鹿にしてんのか!?お前が死んだら質問なんか答える必要なくなるだろうが!!」

「だから。言わないと‥‥‥このままだよ?」

質問しかしない。イライラは頂点に達しそうだ。

―温人。

誰だったかな。

俺にむかってこいつみたいに質問攻めしてくるやつ、いたな。

俺は絶対に知ってるし、嫌な印象は何一つとして、甘い金平糖こんぺいとうよりも小さくて甘い記憶である。

だけど―‥‥

―大丈夫。温人は愛される子だから。大丈夫よ。

あーもうわかんねぇ。わかんねぇんだよ。

頭がキラキラとしていて頭が割れそうに痛い。

そんな中でこのドアホは俺にこう言った。

「原田。オレは原田が好きだよ」

‥‥‥

「え?」

「ははは」

「冗談‥‥‥」
………

………

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