私は泣きながら何度も頼んだけど、石村さんは「気持ちいいだろ?気持いいだろ!?」と狂ったように言い続けた。
「やめて!痛い!」
「嘘つくなよ。ほら、気持いいだろ?」
その日のセックスは最悪。
私は膣の中をケガしたみたいで、後から血が出てきた。
こんな乱暴な男と一緒にいられないと思ったけど、それでもセレブになれるなら我慢できると思った。
悪夢みたいなセックスの翌日、「入籍したら君のお金になるよ」と言われた私はさっさと入籍した。
これでセレブの仲間入りと思ったのに、石村の嘘が次々と発覚した。
私が彼との入籍を報告したら、パパとママは激怒。
「親に会わせもせずに入籍なんて、何を考えてるの?」
ママからは怒鳴られた。
入籍後は石村のアパートで暮らすことになったけど、そのアパートはすごくボロで1K。
ショックを受ける私に、「1人だから金のかからないアパートにいたんだ。もう引っ越すから」と言ったのに、新居探しをしない。
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そして一緒に暮らすうちに、彼の嘘がどんどん分かってきた。
彼は、大手の会社の開発部門にはバイトとして雇われてるだけだった。
彼の両親は確かに資産家だけど、それは全部石村の弟が継ぐことになってた。
石村は昔、1人の女性をストーカーして、その時彼の親が相手の女性に慰謝料などを支払った。
石村は相続させないと言われ、ほとんどの資産は既に弟名義になってる。
そして、お姉ちゃんは石村とつき合ってなかった。
お姉ちゃんの相手は秀晴君だった。
秀晴君は石村の元同級生で、お姉ちゃんの友達が石村とつき合ってて別れたいけどなかなか別れてもらえないみたい、という愚痴を秀晴君に聞いてもらってただけだった。
何よりショックだったのは、パパもママも私を「最悪のバカ娘」と、お姉ちゃんを「自慢の可愛い娘」と思ってたことだった。
パパの「女らしさのないめんどくさい娘」は、お姉ちゃんが暑いからと廊下の冷たい床で大の字になって寝てたから
「女らしくないぞ」と軽口叩いただけ。
「めんどくさい」は勝手に私がつけ加えた。
ママの「冗談も言えないつまらない子」は、ママのボケにお姉ちゃんが大真面目にツッコミ入れたから、
「冗談で返してよ。つまんないでしょ~」と笑ったらしい。
「取り違え」は、自分たちからこんな優秀な子が生まれるなんてと思ったからとか。
おじさん達は、いくら言っても手伝いをしない私を見限って適当に相手してくれてただけ。
おじさん達はただお酒を飲んでたわけじゃなく、掃除や力仕事をするからお酒を飲んで休んでただけだった。
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「バカな子ほど可愛いと言うけど、あんたは昔からとにかく思いこみが激しくてバカだった。情けない。男と別れたいなら、自力で何とかしなさい」
そう言われてから、パパやママやお姉ちゃんと連絡がとれない。
離婚したいけど、どうしたらできるか分かんない。