マニアック

私を可愛く召し上がれ

 一時間前。

 私は、奇妙な誤解であっても想い人とのワンナイトに「思い出作り」として興じることにした。

 ホテルに入るや否や抱きすくめられた私は、本当はそれだけでもよかったくせに、抱かれたいという欲をかいてしまった。

 それ故に想定していなかった。

 まさか黒岩先輩が、私をひたすら快楽責めしてくるなんて。

 はじめは、恋人みたいな優しいキス……いいや、最初から、先輩は私を食べ尽くすように唇をはみ、舌で口内をまさぐり、息を吐く暇もないほど激しいキスを繰り返したんだ。

「せんぱ……あぁんっ! も、気持ちいいの、やだぁ……あぁああっ!」

 集中していじめられる下半身は溶けてしまいそうなほど熱いのに、どうしようも無く敏感に高められ、快楽に従順に染まりきっていた。

「ん……気持ちいいならそれでいいだろ」

 黒岩先輩は、指で「くぱぁ」とエッチなところを暴く。

 あまりに恥ずかしくて涙がこぼれた。

「へぇ、綺麗な色しているな。性感マッサージなんて調べているくらいだから使い込んでるのかと思えば、慎ましい感じじゃん」

 びらびらまでにゅる、とひっぱられ、ひくひくとえっちに反応する部位まで見られ……頭がおかしくなりそうだ。

「ひぁ……ん……やめて、見ないでぇ……っ」

「ははっ……可愛い……いつもクールな桜がエロいの、たまんねー……」

 可愛い?

 思わず黒岩先輩を見上げると……ニヒルな笑みは肉食獣そのもの。

(黒岩先輩……私とエッチするの……喜んでるんだ……)

 発情しているのを隠しもしない先輩は大人の男の色気を纏っていて、見たこともない表情にゾクゾクする。
………

………
「桜のココ、色も形もキレイなのに、クリだけはぷっくりしているんだけど、普段どんなオナニーしてんの? ここばっかりいじってるわけ?」

 ピンっと指先でクリトリスを弾かれた瞬間、「あぁっ!」と溜まらず切ない悲鳴が漏れた。

 先輩はその反応を楽しむようにぴとんっぴとんっとクリトリスをタッピングする。

「あっああっ! あっあっあっ!」

 弱いようで的確にむずむずするところをぺちんぺちんと叩かれる。

「ほら、ちゃんと答えて。普段はどうしてんの?」

 ――くにゅっ! にゅぽにゅぽにゅぷぷっ! ちゅこちゅこちゅこちゅこ……

「ひうっ! あぁあん、ああああああ! きやぁああああっ! 指でっ! にゅぽにゅぽしないでぇえええ!」

 まるでペニスを手でなぐさめるように、クリトリスを指で摘まれたままちゅぽちゅぽと上下にされるとすぐにイきそうになってしまう。

 逃げ場のない快楽を無理やり引き出して、じんじんと疼くクリトリスを集中的に攻められれば絶頂なんてあっという間。

 ――にゅぷっ! ちゅこちゅこちゅこっ!

 愛液を何度も擦り付け、トロトロエッチな液を塗されたクリトリスは摘みにくいだろうに、指を、爪を使って捉えて、てっぺんから根元まで丁寧に摘んで、揉んで、潰して……。

「ああああああ! いくいくいくいくぅううううっ!」

 すぐそばに来ているというのに。

 それなのに、突然手コキをやめてしまう。

どうやら答えるまで何度も繰り返すつもりのようで、手を離した先輩は「ほら」と回答を促した。

「ひ……あぁ……ん、ク、リで……えっち、してます……」

 憧れの、片思いの相手に誰にも見られたことのない場所を見られて、えっちなことを言わされて。

 恥ずかしくて堪らないのに。

………

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