恋のはじまり

ホワイトデーにはアダルトなお返しを

今月は3月。

先月の2月に引き続き、楽しみなイベントが待っています!

あたしは相沢さきほです。

ついに社会人になる手前の18歳です。

その前に自分の気持ちにけりをつけたくて、

2つ下の藤村沙耶(ふじむらさや)くんへバレンタインのチョコと手紙をプレゼントしました。

その返事が来るこの3月。

怖いがドキドキでたまらない。

あたしが沙耶くんを初めて知ったのは、共通の趣味からです。

あまり目立たない映画研究会に所属していたあたしは、

新入生をスカウトしようと部長と一緒に校舎を歩いていました。

そこで出会ったのが沙耶くん。

きれいな顔立ち、

くっきりとしているのどぼとけ。

身長はそれほどないものの、イケメン。

誰がどう見てもイケメン。

そんなイケメンにあたしは一目惚れだった。

「あ、きみ!」

ほうけているあたしを置いて、部長は一人でスカウトに向かった。

「なんすか」

「僕らは英研(えいけん)って言って、映画研究会なんだ!よかったら来ない?」

ナイス部長!

このイケメンはゲットせねば!!

「あのおねーさんも?」

イケメンはあたしを指さす。

「ん?あぁ、彼女は副部長だからね!もちろん!ほら、さきほくん!!」

賽は投げられた。

「初めまして。相沢さきほです。一緒に映画評論しない??」

「さきほさんがいるなら入ろうかな」

そんな沙耶くんの言葉にグッと持っていかれたあたしは、

泣きそうなくらい嬉しくって嬉しくって…
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