甘く、解される

　快楽によって孕みたいとばかりに降りてきてしまった子宮を元の位置に戻すかのように押し上げる指。

すりすりと中で、子宮口を挟むように撫でられると、指の関節や輪郭まで鮮明に覚えてしまうくらいきゅんっと締め付けてしまう。

　外ではそれを叱るようにクリトリスを激しく擦られ、潰され、指先で甘く輪郭を撫でられ……

こりゅこりゅと転がされた時には、下腹に溜まる尿意が止められなくなっていた。

「っあぁ！　やぁあっ！」

　――ぷしっ！　ぷしゅっ！　しょろろ……

「はぁはぁ……ふ、やぁああ……」

　まさか、大人になって粗相（そそう）
をしてしまうなんて……。

　羞恥のあまり血の気が引き、涙が一気に溢れ出た。
………

………

(やだ……雄司君絶対引いてる)

　ぐすっと肩を振るわせたときだ。

「はぁ……史華さん可愛すぎ……もしかして、潮吹きはじめて？」

「……え？　し、お？　おしっこじゃないの？」

「違います。体質によるものみたいですけど、気持ちよくて堪らないと吹いちゃう人もいるみたいで……
絶頂とはまた別のものなんですが、史華さんは気持ちよさそうですげぇ嬉しいです」

　雄司君はキラキラした眼差しを向けてくるので、今度は別の意味で恥ずかしい。

「……っ！　雄司君、もう、指はいいから……っ」

「あー……でも、史華さんのナカ、俺の指を食いちぎらん勢いで締めてくれるから可愛がりたくなっちゃうんですよねぇ」

　――にゅぷ……にゅぼぼっ！　くにゅうっ

「ひっ！　あぁああっそこ、今だめぇっ」

　雄司君は膣に入れた指をお腹側に向かってぐぐっと持ち上げる。

子宮のきゅんきゅんするダイレクトな快楽と違って、内側からじわぁっと刺激されるそこはGスポットと言うらしい。

「ひぅっ！　も、気持ちいい、のっ！　雄司君の触るところ、全部良くなっちゃうからぁっ」

「あー……可愛いすぎ。もっとナカもクリも責めまくりたかったんスけど、こっちも限界なんで挿れますね」

　宣言通り、服を脱ぎ捨てた雄司君はスキンをて早く装着した男根を脚の間に擦り付ける。

浮き出た血管がぼこぼことしていて、それがクリを擦る度にもどかしくて疼いてしまう。

「焦らすの……もうやだ……」

　挿れて、と口にする瞬間。

ゆっくりと挿入された局部の存在感に息が詰まる。

「……っ、あ、あぁああっ」

「くっ……せっまっ……あーでも、柔っこくて気持ちいー……」

　――ぱちゅんっぱちゅんっ！　どちゅっ

　派手な水音と肌がぶつかり合う音。

　耳を塞ぎたくなるようなそれは、すでに理性をドロドロに溶かされた私達には興奮材料でしかなくて、徐々に激しくなる律動に全身が震える。

「ふ、はぁはぁ……史華さん、どこが好き？　この角度とか、あぁ、やっぱ奥が反応いいね」

　器用に亀頭を使ってGスポットを押し上げたり、そのままごちゅんっと最奥を仕留める。

快楽に素直な子宮口をこちゅんと嬲るように亀頭を密着させられると、逃がしようもない刺激をダイレクトに与えられた。

「ゆ、じくんっ！　もぉ、私、あぁっ！　イっちゃいそ……」

「ん。いいよ。何回でも俺で気持ちよくなって？」

「あんっ！　そうじゃない、違うの……雄司君も一緒がいい……」

　雄司君の腰に足を回し、ぎゅうっと密着する。

足を閉じたことでなお締まりが良くなってしまったらしい。

びくんっとナカで雄司のそれが硬く跳ねた。

「……っ！　イかされるかと思った……不意打ち反則っしょ……あーちくしょ、かわいすぎ！」

　雄司君は私の足を抱き込み、さらに挿入を深くした。

最初から最奥を目指す激しい律動（りつどう）は雌を孕（はら）ませようとする雄（おす）そのもの。

でも、自分勝手とも言える行為が私には嬉しかった。
………

………
「あっあぁっ！　奥、きもちぃ、いよ！」

「俺も、もう我慢できねーわ……！」

　ナカが剛直を甘く抱き込み、射精を促す。

それに逆らう必要はなくて、激しく奥を貫いた瞬間、同時に果てた。

　ゴムに大量に出されたであろう体液が、雄司君がベットに横たわった瞬間溢れて隘路に流れる。

「ごめん、ベット汚した」

「ううん、気にしないで。それより、もっとギュッとして？」

　雄司君の胸板に顔を埋める。彼がおずおずと

「まだ足りないんだけど……もう一回いい？」

と言い出すまで、あと――