それを繰り返しながら満遍なく舌を這わせ、手は太ももや、薄く浮き出た腰骨を撫でた。
私の動き一つ一つに木村の体は反応を見せる。
これは征服しているのか、それとも奉仕しているのか…そんなことはどうでも良かった。
もっと、もっと、もっと…木村に対して、水樹の心には普段から遠くかけ離れた強欲さが広がっていた。
垂れた唾液がズボンに滲みている。
相変わらず木村は顔を覆ってされるがままに身をあずけていたが、
胸が激しく上下しているのを見ると限界はそう遠くないようだった。
もうイクの?
まぁ童貞だしこんなモンよね、と心で言い捨てると
水樹は口の動きを早める。
私の口で射精しちゃいなさいよ。
女に誘われて、部屋に上がって、SEXも出来ずに口の中で惨めに果ててしまいなさいよ。
「…あ、ぁあ…も、もう…水樹さんっ」
不意に口内のそれが脈打ち、木村の腰が大きく跳ねた。
口内に粘度の高い液体が数回に渡って放出される。
水樹はそれをジュル、ジュルとまるで全てを吸い上げるかのように圧をかけた。
もう何も出ないとこまでくると、今度は舌を使ってペニスを転がしていく。
「…あああ、ま、待って」
「…んっ…ふぅ」
射精後のペニスを刺激されるくすぐったさに耐えられなかったのだろう。
木村の上げた情けない声に水樹は緩慢な動きで口を離す。
それから唐突に木村の顔を強引に引き寄せ、思いっきりキスをした。
「~~~っ!!」
舌でこじ開けた木村の口内に、生暖かくドロドロと濃い精液を流し込む。
すぐにでも吐き出したいであろうに、木村は水樹を突き飛ばしたりはしなかった。
唇から入り込んだ水樹の舌が、彼自身の出した物を絡ませながら口内をかき回す。
木村の目の端に涙がたまり
そしてそれがボロボロとこぼれ落ちるのを見て水樹はにっこり笑った。
「初めてのキスが精液の味って、どんな気持ち?」
「ひ、ひどいです。こんな、こんな…」
木村の口の端から液体がぼたぼた落ちてシャツを汚す。
「私ね、あなたのこと、凄く好きみたい」