あたしは目を丸くした。
「は!?」
予想通りの反応をしたあたし向かって彼は言う。
「だから、クリスマスはコスプレプレイをしたいなーって」
あたしよりも3つも年上の彼こと、
あたしは無理と思い反論しようとすると、
聡次郎さんの手にはあたしの大事なネコのちゃちゃがいた。
「ちゃ…」
「断ったらちゃちゃをホテルに預けるよ?」
最終的に反論すらできず。
なぜならネコ、というか動物のホテルは、そうそう行けないような辺ぴなところにある。
昔からネコと暮らすことを夢見て札幌に出てきた。
そして付き合っている聡次郎さんが飼っているちゃちゃというネコと一緒に住んでいる。
聡次郎さんとの付き合いは、ちゃちゃがきっかけだ。
だからこそ、大切で大好きで仕方がないのだ。
「ほーら、ちゃちゃー。ちゃちゃもホテル行っておいしいもん食べたいよなー?」
「うっ…聡次郎さん…ずるい…」
「なんとでも?」
「な…な…なんのコスプレがいいです…か…っ?」
負けた。
「ミニスカサンタ」
はいきたよ。
「この年でミニスカな上にサンタって…」
「いや?いやならいいんだよ。ねーちゃちゃ」
「あああー!やりますやります!!」
「…本当?」
「はい!」
「じゃぁ笑顔で“ミニスカサンタをぜひあたしにやらせてください”って言って」
どこまでドSやねん
でもあたしはちゃちゃと離れたくない…
「み…み…」
「み?」
「ミニスカサンタをぜひあたしにやらせてください聡次郎さん…」
「よーしよしよし。そこまで言うならやってもらおうかなー?」
本当にこの人は…
そんな聡次郎さんと出逢ったのはもうだいぶ昔です。