T先生は興奮してあれやこれやと乱暴に喋りまくる私を、微笑みながら、机に肘を付き、少し足を揺らしながら、見守っていた。
机には、書きかけの原稿があった。
突然、T先生は私にこう聞いた。
「
私はこの時、答えるのに
私は今まで一度も足フェチの男について考えた事はなかった。
それも変な話である。
T先生の書くもの全ての主人公が足フェチの男。
そして私は彼らにある好意を抱いていた。
それにも関わらず、足フェチである事に対しては何一つとして考えがなかった。
一体自分は彼らの何に惚れていたのだろう。
私の感情が最も興奮するのは、彼らが必死に異性の美しい脚を舐める場面であった。
しかし足フェチの男が好きか?と聞かれると、どうだかわからない。
私は先程までの勢いを失い、その場で顔を赤くした。
私は少し
T先生の鋭い視線が私を更に緊張させる。
不意にT先生が立ち上がった。
そして驚いた私を暫く見下ろしてから、いきなり襲いかかって来た。
「え!ちょっと…」
T先生は私の股間に顔面を押し付けてから、ジーパンのチャックを開けようとした。
しかし中々上手く開かない。
私はT先生の大きな両手を払い除けようとして、一所懸命にそれをチャックから引き離そうとしたが、こちらも上手く離れない。
この競争に勝ったのは、T先生であった。
チャックが開くと、それからは不思議とスムーズに行われた。
T先生は私のジーパンを投げ捨てて、太腿の間に顔を埋めた。
そして鼻で大きく息を吸った。
T先生は舌を出して、それで私の太腿を滅茶苦茶に舐め始めた。
私は只怖かった。
顔を殴って逃げようかと思ったが、チャックの争奪戦をしていた時の、あの病的な目が思い出されて、只何もせず眉間に皺を寄せて黙っていた。
T先生の舌が私の太腿に涎の跡を作って、それが窓から差す日光で妙に照りつく。
T先生の舌はザラザラしていた。
涎と舌の柔らかな肉が絡み合い、不思議な感覚を太腿に与える。
その感覚は普通の人ならば気持ち悪いのだろう。
しかし、その時の私は全くそんな風には思わなかった。
そればかりか、気持ち良いとさへ感じられた。