マニアック

元保育士女王様、私がよちよちしてあげる

超甘えん坊で赤ちゃんプレイを懇願する理事長の息子

不倫というほど重い関係ではないものの、付かず離れずのダラダラした関係が続いた。

「ねえ・・・、最近、全然連絡取れないけど・・・」

1年過ぎた頃から、大野さんの携帯とメールがなかなか繋がりにくくなった。

繋がっても大野さんが、すでに帰路の途中か自宅に着いてからだった。

私は胸騒ぎがしていた。

「ああ、いろいろと忙しいんだよ」

久しぶりに会った大野さんは、ニヤニヤしながら携帯を弄りだした。

何が忙しいんだか・・・。

「ほらっ、この娘カワイイでしょ?」

大野さんは携帯に写っている女性の写真を出した。

「この娘何ですか?」

「新しくできたキャバクラのマキちゃん21歳!超カワイくて、最近通ってんの」

繁華街では新しいキャバクラが次々と開店していて、平日でも満員という事態が起きて
いるほどだ。

大野さんはどうやらそのマキちゃんが目当てでキャバクラに通い詰めているらしい。

「もう競争率が高くて大変なんだよ」

大野さんが嬉しそうに話した。

 

「それはそれは・・・、頑張って落としてね」

とやかくいう関係じゃないから・・・、と私は自分に言い聞かせた。

でも面白くない話。

そんな折、大野さんの高校の後輩で、ある幼稚園の理事長の息子という岩出弘樹いわでひろきが通ってくるようになった。

実は、岩出さんは大野さんと同じ職場で違う部署の元同僚。

将来、幼稚園の理事長をしている父親の後を継ぐために、勉強し直して幼稚園教諭に
転職したという異色の経歴。

私より6歳上の岩出さんは、中肉中背のガッチリタイプ。

色黒で眼鏡をかけているが奥二重の目は鋭く、少し近寄りがたい雰囲気だったが、
笑顔がステキで、話してみるとイメージとは違う感じだった。

そんな岩出さんを私は初対面の時から気になっていた。

ヤバイ!すごいタイプ。

 

「初めまして・・・」

「美香ちゃん、大野さんのお気に入りなんだって有名だよ」

「え~っ、そうなんですか。あっ?私、岩出さんに気に入られた方がいいなあ」

「ええ、大野さんに怒られちゃうよ」

岩出さんの顔がほころんだ。

まんざらでもなさそうだ。

そして、私の方に近付いて耳打ちした。

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