マニアック

こんな告白の仕方ってアリ?…♡

………

………

………

そう、こんな物語があったんです。

「よかったな、佐伯。おめでとう」

「主任まで…」

「はーい主任はるいの半径50cm以内に入らないでくださいねー」

「なんでだよ」

「俺が嫉妬するから」

「わかったわかった。じゃ、仕事始めるぞ」

主任は私の背中をポンっと叩いて歩き出す。

そうすると慶太は私の背中をパンパンと叩いていた。

「なにやってんの?」

「主任の気配消した」

「そこまで?」

「うん。俺嫉妬深いから」

「…私もだから覚悟していてね」

ウィンクをすると、慶太は少しだけ顔を赤くした。

その顔を見れた私は「かわいいね」という。

そしたらみんなの前だというのに、いきなりキスをしてきた。

周囲のみんなは「おおぉーー!」と勝手に盛り上がる。

唇が離れた瞬間に私は頭をはたいた。

「なにすんの!!!」

「いやぁその顔が見たくて」

「はぁ!?」

「大好きですよーー」

「恥ずかしいし!!」

そんな私たちに主任は笑いながら声をかけてきた。

「ははっ。そこ、夫婦漫才はもういいから。仕事に戻るぞー」

その声で二人は並んで朝礼に臨んだ。

実はひっそりと、手をつないで、ね。

- FIN -

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