不倫・禁断の恋

禁忌はなんのため?

久しぶりの家族旅行。

あたしはウキウキしながら、

母・父・弟と四人で温泉旅行に行くことにしました。

実は弟の悠介ゆうすけが、商店街の福引で2等賞の温泉旅行チケットを当てたからです。

「いやー悠介もたまには役に立つなあ!」

「たまに、は余計だよ姉ちゃん」

「だって本当のことだもん」

お父さんが運転する車の後部座席にいるあたしと悠介は、

冗談交じりで話をしていた。

「こらこら未来みく。ちゃーんと悠介に感謝しないとね」

「わかってるよお母さん」

「わかってねーだろ」

そんな仲睦まじい会話の中で、車は旅館の駐車場にたどり着いた。

お父さんは車のキーを整備員さんに渡して、

四人で旅館に入った。

フロントから部屋まで案内をされるとき、

ほほえましかったのがうちの両親。

なんだか照れながら手をつないでいた。
………

………

「なー姉ちゃん。」

「ん?」

少しだけ小さな声で悠介は話しかけてきた。

「母さんと父さんを二人きりの部屋にさせてやんね?せっかくだしな」

「!なによ。気が利くじゃない」

「だろ?」

仲居さんが部屋を紹介すると同時に、悠介は提案をした。

「なぁ父さん。母さん。俺姉ちゃんと話したいから一緒の部屋でもいいんだけど」

「そうそう。たまの夫婦水入らずでさ」

「‥‥‥そうか?どうする母さん」

「うふふ。うれしいこと言ってくれるじゃないのぉ。ならそうしましょうか、お父さん」

‥‥‥

‥‥‥

‥‥‥

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