マニアック

満員電車~その痴漢にご注意ください

 バックハグのような身体制のまま、私の胸を大胆に揉みしだく彼はぷちんとブラウスのボタンをはずしてしまう。

「あっ……!」

 鷲掴みにされた胸が激しく揉まれ、ブラがずれる。

それを狙っていたのか、ブラとの空間にずぼっと手を入れられてしまった。

(こんな……! 急すぎる……!)

「おぉー、柔らかくていいおっぱい。もみもみしてるだけでも癒されるわ?」

 そのてのひらは当然私より大きく、分厚い皮と他人の身体温が私の羞恥心を炙り、高め……脳がとろけていくみたい。

「可愛い、エミさんのおっぱい、もちもちマシュマロで舐めたくなっちゃう。配信中このエロぱいを揉む想像して何回抜いたか数えらんないよ」

「ふ、あぁん……ん……」

 

 耳元で囁くように話しかけてくるから、子宮がずくんと重くなる。

 背中から感じる温度と……彼とは身長差があるようで、私の腰のあたりにぐりぐりと大きくて硬いものを押し付けてくる。

状況が2人きりの空間なら、まるで恋人同士の逢瀬みたいに、じゃれあっているような感覚。

(この人……怖くない……。触り方も優しいし……)

 まどろむ……刹那せつな――。ガタンっ! と揺れる車内。

私の意識が強引に現実に引き戻れる。
………

………
(あ、あぁ……そうだ、気持ちよくなっちゃだめ……だって、コレは痴漢だもん……!)

 なんとか倒れないように脚を少し開いて力を込める。

 ここは走行中の車内で、周りに当然人がいる。

 それなのに、服は大胆に乱されて、今にも露出してしまいそう……。

 助けを呼ぶにしても、少し整えなきゃ……!

「恥ずかしがってても、期待しちゃってる感じ?」

「んっ……くあぁ……」

 きゅ、きゅむっ、と乳首をねじるように摘まれる。

 きゅっきゅっと強めに、太く大きな指でコリコリされるのがたまらない。

 歯を食いしばって我慢しようとしたけれど、鼻から抜ける甘い吐息はどうしようもなくて。

「ふ……うぅ、あぁん……」

 やがて、ますます遠慮のなくなった彼がブラを外してぷるんと露出させられるのを本気で止めることができなかった。
………

………
(どうしよ……見られちゃう……! 見られたら、私……私……!)

「あーあ。エロ乳首こんにちはしちゃった。こんなにひどくいじめられても、健気に勃起してんのめちゃくちゃかわいー」

「……っ!」

 恥ずかしい、恥ずかしいのに。

 褒められたことも、気持ちよく摘まれることも、嬉しくてたまらない。

「おっぱい強めが好き? こういうのは?」

「きゃうっ! あぁっ!」

 両方の乳首を強く摘まれたままきゅうっと引っ張られる。

のびるおっぱいがいやらしくて、思わず目をらすと……隣から視線を感じた。

「え……あっ、やぁっ!」

 背後から私のおっぱいをもてあそぶ彼とは別に、吊り革を掴んだまま硬直して……

でも視線だけはがっつり胸を見ているサラリーマン風の男性がいた。

「……すご」

 ごくりと上下する喉……胸から、やがて視線は私の顔へ。

 ぱちりと視線があった時、恥ずかしさのあまり顔から火が吹き出しそう。

「や、やだぁ……見ないで……!」

 私は慌てて両手で胸を隠す。

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