あたしには彼氏がいる。
昔通っていた高校の同級生だ。
当時、彼こと
陰キャのあたしには手の届かない男子だった。
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けれどもあたしは社会人になってから変わって、社会人デビューしたのです。
陰キャだった地元からおさらばだ!
そう思っているときに大学3年生の春樹と、偶然お互いを知らずに再会した。
場所は、あたしが就職する大学。
最初は図書館で巡り合っていただけ。
勉強をしていたあたしにコーヒーをくれたことがキッカケで会話をするようになっていた。
連絡先としてLINEを交換したので、いつでも話は絶えなかった。
そうしてあたしは大学教授の秘書の資格を取り
正式な大学の教授秘書として春樹の通う大学に入社することになる。
そのお祝いをしようと春樹は他の友達をそろえて飲食店へ。
帰り道に春樹から告白をされて付き合うことに決めた。
「なに考えてんの?」
ハッと我に返る。
今は春樹の自宅でベッドに横になっていた。
今までのは回想。
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「ん-、秘書受かる前の出会った話」
「誰と?」
「春樹とに決まってんじゃん」
「へー」
「あ、今疑った」
「別にー」
「嘘つき」
「バレたか」
春樹の素直さには驚かされる。
毎回ね。
だからあたしも素直になれるんだよ。
「春樹、卒アル見たい」
偶然目に入った本棚にある、見覚えがある色のアルバム。
すぐになぜだか卒アルと認識していたあたしがいた。
「いいよ」
「なんだかなつかしー。あたしの卒アルもこんな―‥‥‥」
本棚からとった瞬間に気づいた。
これは、あたしの卒アルと同じだと。