童貞君はゆっくり動き出すけど、ぎこちなくて全然感じない。
圭太君の指がないと、絶対声も出せないし感じることもできない。
「いや…あああ…」
私は体を捩る。
童貞君は気を良くしたのか、腰の動きがだんだん速くなる。
「いやあ…気持いい…」
圭太君の指がね。
圭太君のおかげで、私は後ろでも感じられるようになってる。
圭太君も村尾君も本当にうまい。
気持ち良すぎて、頭がおかしくなりそう。
「や…ん。ああ…!」
私の頭がだんだん痺れてきて、何も考えられなくなる。
「中に出していいか?」
と、いきなり乱暴な口調で童貞君が尋ねてきた。
私は何度も頷く。
ピル飲んでるし。
童貞君の動きが速くなるのに比例して、圭太君の指の動きもますます巧みになる。
「や…あああ!」
私が悲鳴をあげるのと同時に、童貞君も絶頂した。
童貞君はニヤニヤしながら私を見ている。
私が自分のおかげでイったと思いこんでる顔だ。
毎回この瞬間、罪悪感を持ってしまう。
「もし妊娠してたら、責任とるからな」
と強気口調の童貞君。
さっきまでのおずおずとした態度はどこへやら。
「ああ、ピル飲んでるから」
私はそう言って、ベッドから下りる。
気の抜けたような顔の童貞君を圭太君と村尾君に任せて、私は浴室に向かった。
のんびりシャワーと入浴を楽しんでから部屋に戻ると、童貞君はいなくて圭太君と村尾君がいた。
「お疲れ様」
と、圭太君がお茶のペットボトルを投げ渡してくれた。
「マナちゃんの携帯番号諸々教えろとしつこかったぜ」
と、村尾君が笑う。
いつものことだ。
それから30分ほどして私達はホテルを出た。
圭太君と村尾君が車で送ってくれる。
ホテル近くの角を曲がると、予想通り童貞君が隠れてた。
圭太君達は気づかないふりをして車を動かし、私は後部座席でのんびりスマホを構っていた。
- FIN -