わたしは祥と初体験を済ませ、その後は今までどおりの付き合いをしていた。
学校も、家も、次第には職場まで一緒になっていた。
その縁あって、一緒にも暮らしていた。
若いのでやはり性行為はひんぱんにあった。
18歳超えたわたしたちも、発情期があったから。
けれどもある日の出来事。
わたしたちの関係は180度変わってしまった。
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ジャーっとトイレの水を流す。
その手には妊娠検査薬だ。
判定を見てみると【陽性】だった。
ふくざつな感情に流されるわたしだが、、まずは報告しないとと思いトイレを後にした。
その日の夜。
19時あがりの祥を、今か今かと待っているわたし。
LINEでは話があるからとしか話していないせいか帰ってこない。
どうせめんどくさいんでしょう。
長年一緒にいればだいたいのことはわかるものだ。
22時が回った。
さすがにわたしは眠ったと過信した祥は帰宅した。
「……おかえり」
「あ、え、おお起きてたのか」
「話あるって言ったでしょ」
「あぁ。なんだよ」
「座って」
「??ん」
「あのね、あたし…妊娠した」
そういうと祥の顔は固まった。
想像はしていたけど、ここまで正直表情に出されるとなんだか悪い気がしてくる。
「え?」
「だから、子どもできた」
「…ん?」
焦ってあっちこっち見ている祥に、わたしはブチ切れた。
「赤ちゃんできたんだよ!」
「…えええぇぇぇえぇ!!!!???」
こんなに驚いた表情は、何年かぶりに見た。
それからだった。
露骨にわたしを避けるようになったのは。
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電話しても、
LINEしても、
家に帰っても、
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なんの反応もなくなってしまった。
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わたしはつわりがある方で、吐き気がひどく毎日えづく。
両親を頼ろうとも考えた。
しかし妊娠の話をしてから音沙汰は消えた。