味無しの食事を作るようになって数日。
その間、分けて作るのが面倒なので、煮込み料理などはしなかった。
「リンちゃん、やっぱりダメだ…」と、将人さんがギブアップした。
「だろうね。きつすぎるダイエットは続かないよ?」
「でも運動はいや~」と、往生際悪いことを言いながら将人さんはスマホをいじっていた。
「あ!」
「どうかした?将人さん」
「これ、どうかな?」
将人さんがスマホの画面を私に見せてきた。
画面には「セっクスでダイエット」みたいなタイトルがあった。
「セックスで痩せるんだって!」と、将人さんは目をキラキラさせる。
「セックス1回がジョギング十数分の効果あり…ねえ。本当なのかな?
キスで痩せるとか…。いまいち…何とも…」
私にはイマイチ信用できないが、せっかく将人さんがやる気になってるので試すことにした。
とりあえず、2人で交互にシャワーを浴びて準備。
水気を拭った裸のまま、2人で寝室のベッドに並んで座った。
「え~と…、まずは…」と、将人さんがスマホを操作する。
「色気もムードもないなあ…」と私。
「キスで心拍数を上げる。ディープキスならなお良し!」
将人さんが私の唇に自分の唇を被せてきた。
「えっと…。舌を激しく動かす…」とスマホを見ながら、モゴモゴしつつも器用に意味が分かる言葉で話す。
「せめて、私にはスマホが見えないようにして…」と、私も器用にモゴモゴ言いながら返した。
将人さんの舌が私の口の中で大きく動かされる。
ムードはないに等しいが、それでも感じられる自分が嫌だ。
「んん~ん~」
将人さんの舌が動く度に、私の背中に電気のようなものが走って気持ち良さを感じる。
将人さんの舌は何度も私の口の中を愛撫して、私は気持ち良さと酸欠で頭が白くなった。
「ん…」
ようやく将人さんが舌を私の口の中から出した時、私はぼんやりしていた。
「ちょっと!リンちゃん!まだ飛ばないでよ!」
将人さんから両肩を持たれて、ブンブン体を揺すられる。
「…大丈夫…。次は?」