「ん、んむ、んん……」
ふにふにと食んだり、はむっと優しく噛まれて……口を開けろと舌でノック。
思わず隙間を作ってしまうと、ぬるりと口内へ入ってきた。
(冬水君って……こんなに優しいキスするんだ……?)
うわ、めっちゃ優しいやつじゃん、なんて。
集中していないことがバレて
――ちゅっ、ぢゅうっ、ちゅぷっ! ぬる、にゅぷ……
「あ、んぅっ! ふっ……っ!」
耳たぶをすり、とえっちになぞり、時折耳を塞いでくる。
脳内で響く、えっちな水音。
わざとちゅぷちゅぷ激しくするなんて、なおのこと意地悪だ。
とろんとろんとたっぷりの唾液を混ぜ合うように舌が絡みあうと、腰がゾクゾクする。
思わず身を捩れば、冬水君が……あの冬水君が、笑った。
(あ……やば……)
やっぱり、冬水君はかっこいい。
ちゅっちゅ、と角度を変えて深くしては、ぢゅぅぢゅぅと舌をキツく吸い上げる。
愛されていると錯覚させるキス。
(経験数が違うんだろうなぁ)
勝手に傷つくなんてお門違いだとわかっていても。
彼に、本当に愛されて、こんなキスをされる相手を羨ましいと思ってしまう。
「ん、あ……はぁ……」
すっかり息が上がってしまった私を、冬水君は茶化さなかった。
耳たぶをはみ、首筋に唇を落とす。
音を立てて何度もキスをして……鎖骨のあたりを舐められたとき、声を我慢することができなかった。
「あぁっ、んんっ!」
くすぐったくて、気持ちよくて、恥ずかしくて、もどかしい。
最中に私の服をあっさり脱がし、ブラもパチンと外してしまう。
ゆっくりと柔く揉みしだかれる胸は、彼の手に収まってしまうほど小さくて。
(……もっと、ボリュームのある女の子と遊んでただろうな……)
恥ずかしくて堪らなくて、涙が溢れた。
「……俺とするの、泣くほど嫌?」
「ち、違……! 恥ずかしいの……! ち、小さいから……っ!」
「は?」
「む、胸……冬水君だったら、片手で収まっちゃうくらい、小さいでしょ?」
ぽかんとした冬水君と視線がぶつかり……
恥ずかしさのあまり顔を隠そうとしたけれど、それより早くキスされた。
(な、んでぇ……?)
頭をよしよしと優しく撫でられ、その手は再び胸に添えられる。
慈しむように、ふにふにと優しく。
こんな、恋人みたいな扱い、ありえない。
………
………
「……男はみんな巨乳好きだと思ってない?」
「違うの?」
「違う」