ふいにポイっと何かが胸に飛んで落ちてきた。
見ると真っ黒の小包。
「入学祝いだ。受け取れ。それから泳げないんだから海に近寄るな」
「!!!」
知っていたのだ。
最初から。
あたしが泳げないことを知っていた。
兄ちゃんかな…帰ったらいじめてやる!
「泳ぎたいならその中身をつけてから来いよ。Tシャツは脱げよ」
さらっと笑顔でそういう桐生さんは海にいるみんなのもとに行った。
あたしは真っ黒の小包を開けた。
そこには何やら固い装置みたいなものがついた下着があった。
………
………
こんな趣味…?
とりあえずつけてみようとあたしは下着をつけてみる。
微妙な…言葉にするには恥ずかしいような場所に何か固いものが当たる。
変な気分。
そしてTシャツを脱いで近寄ろうと歩いた瞬間に、感じた。
「あン!!」
一瞬、秘部の隙間に入る装置みたいなものが動いたのだ。
気のせいかな、と思って歩き続ける。
「あーかえでちゃーん!こっちこっち!」
「うん待って―…」
走るとちょうどいいタイミングでまた動いたものに反応して感じた。
それからは止まらない。
明らかに秘部の密林を抜けて、直接クリトリス(?)というような場所を探して動き回っている。
「ぅぁ…」
あたし…なんか変!!
なんだかくねくねしていると、みんなのところから桐生さんが戻ってきた。
「大丈夫か?」
「あ、はい、大丈夫!」
「残念」
「へ?」
桐生さんはあたしに近寄って耳元でささやいた。
「…感じてんだろ?」
「っ…」
それだけでなんだか上り詰めそうな気分になった。