少しだけ、唇を離すと時間が止まったように、ずっと目を合わせてくれている。
それからあたしをひょいっとお姫様抱っこしながら浴室から出て、キングサイズのベッドにダイブした。
大人のスイッチは完璧に入った。
あたしは久川くんの背中に腕を回して「OK」と合図する。
「あ、久川くん。あたしはまだ‥‥‥」
「ん?」
「その、経験が、その‥‥‥」
「‥‥‥ないのか?」
「うん」
「大丈夫だ。できる限り優しくするから」
正直怖い気持ちはどこかにあった。
しかしそんなことよりも、久川くんが初めての人で良かったと心から思う。
そんなあたしに久川くんは優しいキスを身体中にしてくれる。
少しきつめに吸い付かれて、キスマークを降らせてくれていた。
あたしはそのキスにいちいち反応してしまう。
「ぁ、ん‥」
「‥‥‥あのさ佐藤。おまえこんなんでいちいち言ってたら、あとが持たないぞ」
「ごめ‥‥‥」
「いや謝ることじゃない。ただただ、可愛いなって」
「え!!」
「だからかわいがってやるよ」
ニヤッと笑っては、顔をあたしの股にうずめた。
何かと思えば、パンツを脱がされて秘部にあるクリトリスを舐められた。
「っ!!」
ぴちゃ、レロレロと刺激をされれば頭がおかしくなりそうだ。
とても官能的な感じで、初めてだったけど
「気持ちいい」
「感じる」
という表現がどういうときもものかが良く分かった。
あぁ幸せだな。
久川くんとの‥‥‥一夜。
なんて考えていると、急にクリトリスを吸われた。
「っああぁぁ、い、あ‥‥」
「やーらしー声。指いれるよ」
ずずっとごつい手があたしの中に入れられた。
その瞬間、こりっという何かしらに久川くんの指が一瞬かすった。
「っんんぁぁ」
なんだか苦しくて気持ちいい感じが今までよりも強く出てきた。
「ぁ、ん‥‥は、ぁ」
「そんなに喘いちゃって‥‥やーばい。」
ぐちゅぐちゅ、と指でかき乱されれば、声がこみ上げて苦しい。