「じゃあ、今日で思いっきり若返りますよ。お腹いっぱいってくらい、僕が可愛がりますから」
月島さんは耳元で囁き、上体を起こすよう促す。
そしてそのままハグしてくれた。
「教えてください。沙奈さんのこと」
ぎゅっとこんなに力強く抱きしめられたのは久しぶりで。
(あぁ、この人は……)
本当に私の欲しいものを全部与えてくれるかもしれない。
体の奥から蕩けていくような、脳が甘く痺れるようで。
「ん……」
恋人みたいに重ねられたキスに、つい涙が溢れる。
「ん……はむ、ちゅぅ……ふ」
やがてキスは角度を変えて唇をはみ合い、肉厚の舌を絡め合う。
ちゅう、と優しく吸えば、それを叱るようにトロトロの舌が私を絡めとった。
「はぁ……ん」
溢れる唾液で唇を擦り合わせ、いやらしい微熱が産まれる。
とろんとろんと優しくゆっくりまじ合わせていた舌を、月島さんは突然きつく吸い上げた。
――ぢゅうっぢゅぢゅぼっ
「はぅっ、んぐっ……んんっんっ!」
激しいキスはまるでセックスそのもののようで、やっと解放されたところではくはくと酸素を取り込む。
「はぁ、はぁ……こんなの、はじめて……」
「ホント? じゃあもっと体験して貰わないと」
月島さんは大人の色気たっぷりの笑みを浮かべ、仰向けになるよう促す。
一糸まとわぬ姿だから……つい腕で胸を隠すと「だーめ」と小さい子供を叱るように手首を取られてしまう。
「ここには、特に念入りに塗りましょうね」
乳房に直接オイルを垂らされると……たぷん、たぷんと楽しむように胸をむにゅむにゅと掴まれる。
「可愛い反応。もうここも硬くなってる」
たっぷりとオイルを塗された指が、同じくしっとり濡れている乳首を捉える。
「きゃっ!」
きゅっきゅっと人差し指と親指で摘まれそのままコリコリと優しく転がされると、
単純な刺激はむず痒いような気持ち良さを産んだ。
「あう……私、あんまり乳首好きじゃないはずなのに……」
「へぇ、じゃあこういうのは? こうやって乳首を指でツポツポ啄まれるのと、それとも……」
「いやっ! あぁあぁん!」
「爪を立てられてコロコロいじめられるのがいい?」
月島さんは器用にも左右別々の動きで乳首をいじめてきた。
右手はまるで浮遊するクラゲみたいな動きで乳首をシコシコとしごき、いたずらに離して乳房をたぷんと踊らせる。
重力に従ってたぷんたぷんと弾むのが恥ずかしくて、でもいやらしさに胸が焦げ付くようだった。
一方で、針で指すようにちくちくと爪先でいじめられる左。
カリカリと引っ掻くようにされれば、ツキンと痛いのに、絶妙なタイミングで甘やかすようなフェザータッチに変わる。
触れるか触れないかギリギリの刺激は、肌全体でもっともっととねだるように感度が高められてしまい…………