恋のはじまり

ツンが激しい七瀬君

「ふぁ……七瀬君、だいすき……」

 満たされすぎて、頭の中がそれしかない。

「……おい、今言うのかよ……」

「だって……好きなんだもん……」

 キスで塞いでくれなきゃ、ずっと好きって言っちゃいそう。

 ぽやっとする思考のまま七瀬君にキスをねだると、彼の目が据わっている気がした。

「あーもう、俺も好きだよ! でも、これ以上煽んな」

 ――ぢゅう、ぢゅぅぢゅるっぢゅぢゅぼっぢゅぼっぢゅぼ

「んぐっ……んんっ、はぅんっ!」

 まるで私を食べ尽くすかのように、深く、激しくなるキス。

 今までの甘いキスはなんだったのかと思うほど荒々しいそれは、どれ程私に遠慮してくれていたのかを物語っていて。

「んくっ! んっんっ!」

 溢れる唾液をひたすら嚥下しながら、七瀬君の背中に腕を伸ばす。

 こんなに長い時間、むつみ合うようなキスをしていたのに、私達は一糸乱れていない。

 ぷつん、と透明な糸が壊れて、目線を合わせると、どちらともなく笑ってしまった。

「脱がす」

 拒否権は、ないらしい。

 節くれた、熱い体温が一枚一枚服を剥がし、やがて下着姿になると

「華絵も、脱がせてよ」とねだってくるからずるい。

慣れない手つきで従えば、焦ったいとばかりに結局自分で脱いでしまう。

「あっ……」

 たくしあげられ、外されたブラからぷるんと胸がまろび出る。

対して大きくもない乳房を大事そうに掬い上げ、ふにふにと揉まれるとなんだかくすぐったかった。

 ――ちゅっ、ちゅむっ……れろ

「はぁ……んんっ」

 先端を舌で柔らかくなぞられる。
 
 むずむずとくすぐった感覚に足を擦り合わせると、気をよくしたのかちゅぽちゅぽと音を立てて吸われてしまう。

時折り、歯が柔らかく立てられ、口に含んでいない方をきゅうっとつままれると、甘い声を控えることなんてできなかった。

「あんっ! も、胸いいよぅ……」

 濃厚なキスのせいで疼きっぱなしの下腹部。

七瀬君はショーツごしにクロッチを撫で、嬉しそうに

「濡れてる」

とニヤリとした。

「あぁんっ! そこっ! ふにふにするのっ気持ちいいの……っ」

 ――ぴちゅっ! くちゅっくちゅくちゅ……にゅぷっ

 わざとえっちな音が立つように、愛液塗れの下着ごしに秘部を擦る。

そして、ふっくらと自己主張を初めてしまったクリトリスをコロコロと転がすように撫でてくるからたまったものじゃない。

「ひっ! あぁんっ! それ、やぁっ」

 ぐちゅぐちゅのショーツ越しにしゅりっ! しゅりっ! と、えっちになぞられるクリトリス。

もどかしいのに、的確にうずうずさせる指遣いは、やがて摘むような動きを見せる。

 ――にちっ! にゅちにゅちっ! ぬちっ

「んっんっ! あぅ……あぁんっ! 七瀬君……っ! お願い、これ、だめなの……っ」

「なんで? イきそうなんだろ?」

 ――くにゅんっ! ぐりっぐりぐり

「あぁああっ! クリ潰さないでぇっ! 下着っ! 嫌なのっ! も、脱ぎたい……っ」

 ――こちゅこちゅ、にゅちゅっ! ぷちゅぷちゅっ

 えっちな音を掻き立てながら、着実に気持ちいいところを攻めてくるのに、イきそうになると手を離してしまう。

もどかしさとむず痒さに腰がへこへこしてしまうのが止まらない。

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