恋のはじまり

イタリアへ一人旅…

英語でなんと伝えれば良いのか少し考えたが、良い言い回しが思いつかずに結局

“私もあなたを舐めたい”

と言うなんとも直接的な言い方になってしまった。

私は彼の顔に跨がり、彼は下から私の腰へ手を回して互いの性器を愛撫し合う。

思い切って口に深く咥えると、ロレンツォはとても気持ちよさそうに声を上げた。

私の口の中でロレンツォのペニスがどんどん硬くなっていく、それが嬉しくて懸命に舌を這わせ、吸い上げ、時には手でしごきながら舌先で先端を刺激する。

前の彼氏と付き合っていた頃、こんなに一生懸命フェラしたことがあったかしら、と1人苦笑した。

彼は甘い愛の言葉をささやきながらそれを私にあてがう。

昼間は甘すぎると感じていたのに、今はもううっとりと彼を見つめて自分からキスをする程に私はロレンツォに惹かれていた。

「あぁ…は、くぅ…ロレンツォ…」

グ、と挿入された熱い塊に思わず彼の背中にしがみつく。

汗と、甘い香水の香りがした。

もう君なしでは居られないよ、と囁き彼は何度もキスをする。

彼の舌をむさぼりながら “愛してる” なんて今まで言ったことのないセリフを口走っていた。

激しく腰を動かすロレンツォの汗が私の顔にぽたりと落ちる。

それすらも愛しいと思った

熱い部屋にはぁはぁと荒い呼吸、それから時折あがる嬌声が響く。

「あぁっロレンツォッ…くぅっ!」

「愛してるよ、ミカ」

ロレンツォは苦しいほどに私を強く抱きしめると数回腰を強く打ち付けて果てた。

私の中に彼の熱がドクドク、と注ぎ込まれるのがわかる。

汗にまみれ肌にまとわりついている彼の髪を撫でて、僅かに知っているイタリア語を囁いた。

Lorenzo,Baciami ancoraロレンツォ バッチァミ アンコーラ(ロレンツォ、もう一度キスして)」

Certo!チェルト!(勿論!)」

ねっとり絡みつく濃厚なキスを何度も繰り返し、抱き合って眠りについた。

………

………

………

その後、中に出されたことを思い出して「旅行中に生理が始まったら嫌だから」とピルを処方してもらっていてよかった、と心底ホッとしたのはここだけの話。

- FIN -

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