不倫・禁断の恋

幸福を運ぶカワイイ私のセフレ君

デートの誘いかと思いきやまさかの展開に

翌日、宝くじ売り場にやって来た健一君は、

「昨夜は失礼しました。そして、ありがとうございました。
・・・よければまたお会いしたいです」

と書いたメモをそっと窓口から私に手渡し、

その日はすぐに帰ってしまいました。

1週間後にABCの3つのコースの日帰りバス旅行の案内と

携帯の番号を記入した大きめのメモを渡されたのです。

私は一応これも受け取ってみたが、

昨日あのような別れ方をしたので、

少し気まずくて、

なかなか彼に口を利くことができません。

ですが、これで反応がなかったら、

諦めてこの売り場に来るのはやめる覚悟だったとか。

世間では年の差婚が騒がれているが、

所詮お金がある有名人だけが可能なこと。

一般庶民の周りにはこんな話しは転がっているわけがない。

そんなことは健一君も重々わかってはいたらしいのだが、

まさに一縷の希望をこの旅行計画に託したというのだ。

それ以来、携帯の着信音が鳴るたびに画面を見るが、

友人や仕事関係ばかりで、

イライラが募り、仕事に集中できなくなっていたようなのです。

その話しを聞かされた私も、

実は若い健一君との恋愛に期待しつつも、

あまりにも年の差がありすぎて、

上手くいかないんじゃないかと思っていた。

何だ、このやるせない気持ちは、

これが恋心というものなのか・・・。

高校生でもあるまいし、

いい年したおばさんが何を取り乱しているの。

第一、相手は50歳の私より年が半分の25歳の若者よ。

こんな恋愛、絶対無理に決まってる、

聡美、恥を知りなさい!

なんてことを心の中で呟き、

自分自身に言い聞かせていた。

気を取り直し、早めに寝ようと布団を敷いている時、携帯が鳴った。

まさか・・・、そんははずはあるまいと思いながらも、

ちょっぴり期待もしながら画面を見ると、

登録してない番号からだった。

でも、渡されたメモに書かれていた番号だったので、

健一君に違いないと確信した。

もしもしと応答すると、しばしの間沈黙となり、

切れるかなと思った時だった。

「こんばんは。遅くすみません。湯浅です」

あぁ、天は私を見放さなかった・・・。

全身の血が逆流するような感じになり、

鼓動が早まった。

「いえいえ、全然遅くなんかありませんよ。
何ならこれから飲みにでも行きますか?」

「ええっ、今からですか?」

バカ、何を言っているの、落ち着け。

必死に自分の気持ちを落ち着かせた。

「こちらから電話をかけようと思っていたのに、
まさかそちらから電話をいただけるとは
思っていなかったので、嬉しくてついその
・・・失礼しました」

「アハハ、そうだったんですね。
あれ、どのコースにするか決まりましたか?」

「すみません、よく考えてAコースのワインと果物と
美術館の秋の甲斐路の旅がよろしいかなと思いまして・・・」

その後、健一君といろんな話しをしたはずだけど、
舞い上がってよく覚えていない。

予約したら連絡すると言ってくれたので話しを終えた。

その夜は、希望に燃えていつも以上にオナニーに励んだ。

 

旅行当日、私は萌葱色のワンピースと同じ色のカーディガンで身を包んで行った。

「こんなにキレイで色っぽいのかと惚れ直しちゃいました」

彼は私の姿を見てそう褒めてくれた。

都心を抜けて山々が見られるようになると心が浮き浮きしてきた。

肘掛けの上の私の手に、上から彼が手を乗せた。

私も嫌がらずにそれに応えるように、

もう片方の手を添えてみる。

そして、私はそのまま安心するように頭を肩にしな垂れかけた。

美術館見学後、ドライブインでの昼食時に、

彼が秘めていた計画を打ち明けてきた。

近くの有名な温泉に宿泊するという提案です。

少し驚いたって表情になってしまって、

「す、少し待って・・・」

と言って、席を外しました。

「お待たせしました。
明日の勤務を代わってもらったので、大丈夫です」

「ああ良かった、決まりですね。
それじゃあ、行きましょうか」

健一君はそう言ってほほ笑んだ。

やった、上手くいったわ。大成功だ!

途中下車することで添乗員と少し揉めたが、何とか下車。

彼はすぐに和風旅館の予約を入れてくれて、

旅館に向けて出発しました。

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