‥‥‥
‥‥‥
‥‥‥
ちゅんちゅん‥‥
小鳥のさえずり。
最近ゆっくりその鳴き声を聴けていなかったな。。。
さて、もうひと眠りに―‥‥‥‥‥‥
寝落ちしそうな瞬間でスマートフォンが鳴り響いた。
慌てて起きてみると、LINE通話があった。
相手は‥‥‥角田圭太。
「あ、圭太!?ごめん、寝坊した!!」
そんな僕にも優しい圭太。
―‥‥わかってた(笑)
なんていつもの言葉すぎだよね。
慌てて着替えていると、母さんが入ってきた。
「お母さん!?入るならノックして!!??」
「あら、圭太くんとデートかしら?あたしが服を見立ててあげるね」
僕は身体的に言えば男だからか、女の見た目がわからない。
いつもは嫌がるけど圭太とのデートならおしゃれしたい。
そう強く思ったから、お母さんに頼むんだ。
それくらい、僕の中で圭太は大きな存在なんだ。
………
………
………
「圭太!悪い遅れた!」
「いやーいいよ。それより‥‥‥俺と出かけるだけだからめちゃくちゃ素でくればいいものの」
「‥‥‥か、母さんに見つかって‥‥」
「それじゃぁな。わかった。わかってるよ」
内心、すげーうれしかった。
わかってる
その一言で世界が一変した気がした。
それからは僕と並んで歩き出す。
僕はとにかく有頂天だった。
店で悩んでる圭太も好き。
並んでるガタイのいい圭太が好き。
この感情はあふれてしまったら、どうなるんだろうか。