「おおむね正解、かな。正しくはコンセプトセクキャバだけど」
夜の職業、それも性サービスであることをあっさり明かせば、伊原さんは絶句し、嘘ぉと呟く。
「引いた?」
「いや……引かないけど、すげぇ驚いた。めっちゃ大人しそうに見えるのに……」
「ふふっ! 演技力はある方なの。私、職場や後輩の前ではちゃんと純真無垢な先輩なんだよ?
あぁ、でも特定の彼氏がいたことがないのは本当だけれど」
「付き合った人はいないって意味?」
「うん。お客様みんなが彼氏だから」
にっこりと営業スマイルをすれば、伊原さんは顔を染めた。
「じゃ、じゃあさ! 俺が今夜の彼氏で挙手したら乗ってくれる? 同伴するけど」
「あはっ! いいよ……今日はオフだから、お店通さないでも」
出会って一時間。
さすがの私も、こんなに軽く、
「ちょっとそこまで買い物に」的なテンションで誘ったことも誘われたこともない。
けれど、今日は……めちゃくちゃに暴れてみたいと思った。
仕事モードではない私が、ゆきずりの相手と、なんて。
昼間の私しか知らない後輩たちには想像もつかないだろうと思うと、愉快で仕方がなかったから。
………
………
………
私が勤めているコンセプトセクシーキャバクラはいわゆるハッスルタイムがウリで……
つまり上半身のお触りなんて当たり前。
脱がなければ、下の触りっこもオッケー。
VIPルームはシャワー付きでそれ以上もアリ。
VIPルームをお客様に使用して頂けると、嬢の成績に大きく左右する。
私は持ち客の指名数こそ少ないけれど、VIPルームの使用率は高くて、お店ではそこそこ人気の嬢だ。
つまり……。
「んむっ……ふ、ちゅぱっ、ちゅっちゅっ……じゅぽっ!」
「う……ぁ! ユリちゃんそれっ! やばい……!」
男の人に特別なご奉仕をしてあげるのが得意だったりする。
あれからホテルに直行し、私は伊原さんの服をくつろげ、ベットに押し倒した。
伊原さんの男根をねっとりねっとり舐めながら、果てそうになると幹をちゅっちゅっとキスをして……
少しでも長く硬い状態が保てるように応援してあげる。
「すげ……いつでもイかされそ……!」
「む、はむ……まって、さっきのお礼も兼ねて、サービスしちゃう」
枕元のローションを手に取って、たわわに実っている自慢の胸にとろりと垂らす。
そのまま谷間を擦り合わせ、天井を向いている陰茎をぷちゅっと包み込んだ。
「う、そ! まじかっ!」
興奮と焦り、はっきりと期待で目が輝いていたのがちょっと可愛く思えた。
お店でも、胸に挟まれるのが好きなお客さん、多いもんなぁ。
私に陰茎はないからどういう感じなのかはわからないけれど、手や膣とは違う、
むっちりとした脂肪に包まれるのは特別な感覚らしく、胸で挟みながら揉みくちゃに上下すると、
大抵の男性……伊原さんもまた、ぐっと息を詰める。