マニアック

出会ったばかりの二人が‥

「ごめん雪乃ゆきの。ほかに好きなやつができた」

なんで?

「これからはその子だけを見たいから、さ‥‥‥わかるだろ?」

わからないよ。

「じゃ、そういうことで」

あっさりとよく言えたな、こいつ。

気が付けばあたしは別れを言ってきた元彼氏に殴りかかった。

「うわ!!!」

外されたが、そのあとのミドルキックはかわせずでヒット。

「いっ‥‥‥」

「あんたバカァ?アンタの下心見え見えでバレないとでも?」

「なんだよ!」

「あのね、あんたの他の好きな子が誰か当ててやろうか?どーせ胡桃くるみでしょ?」

図星の表情だ。

胡桃‥‥‥また胡桃か。

「いい?ハッキリ言って胡桃なのはバレバレ。あたしんち遊びに来た時に胡桃にアプローチしてたでしょ。可愛いって」

そう、胡桃というのは一緒に暮らしている妹のこと。

いつだって胡桃はみんなの一番だ。

家族からも、好きな人からも。

何もかも胡桃はさらっていくんだ。

「あ、当たり前だろ。ガサツなお前とはまるで違うからな!俺のこと言う前に女磨きしろよ」

プッチーン。

「余計なお世話だから。もうさ、二度とあたしたちのところに来ないで」

そういって終わった、20歳の夏。

今度こそ、あたしを選んでくれると信じていた彼氏から裏切られ、

今日、21歳になりました。

‥‥‥

‥‥‥

‥‥‥

1 2 3 4 5 6
RELATED NOVEL
絶倫男しか愛せない私って一体・・・【後編】 マニアック

絶倫男しか愛せない私って一体・・・【後編】

965 views 作・愛島 澄人
官能小説が無料で読める ちょっとエッチな子猫たん
●私が付き合ってきた4人の絶倫男たち 紀彦叔父ちゃんが亡くなって半年後の夏。 私が電機メーカーに就職して、少しずつ社会人として忙しい毎日の生活に慣れ始めていた 頃、行 …
ただ皆で鍋をしていただけなのに… マニアック

ただ皆で鍋をしていただけなのに…

303 views 作・谷野 潤二郎
官能小説が無料で読める ちょっとエッチな子猫たん
大学に入って初めての冬休み。 私達は午前から隣県のK公園やS塔等を回ってトリプルデートをした後、疲れで妙に興奮しつつ談笑をしながら帰りの電車を過ごし、駅を出ると、ここから最寄 …

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。