今度は私から、薄い唇の隙間に舌を差し入れ、
彼の舌が絡み、なんだかより深く繋がって、ひとつになれるような気がしていた。
「真希……」
彼がゆっくりと腰を動かし始める。
痛みは消えはしなかったが、大分和らいでいた。
「こう、ちゃん……あ、っ」
孝一の指が、クリトリスに伸びた。
先端に優しく触れ、側面を撫であげる。
身体の奥底から快感が湧きあがり、駆け巡るような感覚を覚えていた。
「あ、あぁ、だめ……っ」
「痛いよな……ごめんな」
はっとしたように、孝一が言って、腰と手の動きを止める。
私はそれがなんだかもどかしくて、もどかしくて。もっと彼を感じていたくて仕方なかった。
「そう、じゃなく、て……気もち、いいから」
細長い溜息の後、そんなことを口走っていた。
さっきは顔も見られなかったのに、今度はまっすぐに、彼の目を見て伝えることができた。
「真希……」
孝一が私の身体を抱き上げる。
ソファーからラグの上に移動して、私の上に覆いかぶさるような姿勢をとった。
「っ、なに……?」
「ごめん。ちょっと俺、我慢できない。ごめん」
謝るのは、彼のクセみたいなものだ。
そんなことを、ふと思い出していた。
だが、思考はすぐに打ち消されてしまう。
これまでにない、彼の勢いによって。
「あっ、あぁ、こうちゃん……!」
「真希……真希、好きだよ」
真正面から言われても、恥ずかしさを感じる余裕すらなかった。
互いの身体を強く抱きしめる。
彼の腰が動く度に、彼の腹部がクリトリスを刺激する。
何度も何度もキスを交わし、僅かな痛みと快感に身を委ねていた。
「あぁ、あ、こうちゃん、私も――私も、すき!」
「真希……っ」
私が達して、少し遅れて、彼も精を放つ。
自分の中で脈打つ彼の存在を、余韻のように噛みしめていた――。
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